もうすぐやってくるバレンタイン。最近は好きな人やお世話になった方々へ贈るチョコレート以外にも、「友チョコ」「自分チョコ」などギフトの対象も多様化している。
毎年バレンタインシーズンともなれば、店頭には世界中から集められたおいしいチョコレートが所狭しと並ぶ。もちろん、それらのチョコを相手に贈ってもいいが、一味違ったチョコを考えている人は「心のこもったヘルシーな手作りチョコ」を贈ってみるのもいいかもしれない。
本稿では、管理栄養士の板橋里麻さんにうかがったカカオの優れたパワーと、そのチョコレートを用いた健康ヘルシースイーツを紹介しよう。
チョコレートで便秘対策!?
チョコレートの主原料は言わずと知れたカカオだ。近年はこのカカオの効果効能に注目が集まっており、カカオの含有率をパッケージに明記するチョコレートもずいぶん増えてきた。以下がカカオの働きとして知られている。
血圧の低下……カカオポリフェノールが血管を拡張させることにより、血圧の低下が期待できる。
抗酸化作用……カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、肌・体の老化や血液中のコレステロールなどの酸化を防ぐ。
便通改善……帝京大学らによる研究ではチョコレートの便通改善効果が確認されている。高カカオチョコレートを摂取すると、ホワイトチョコレートを摂取した場合に比べて排便回数が有意に増加したという。
脳の活性化……カカオポリフェノールは血流を増やし、脳の働きを支える「BDNF」という栄養素を脳に運んでくれる。そのため、脳の認知機能向上が期待できるとされている。
おやつに2~3粒を食べよう
一般的にカカオの含有率が高いほど、ポリフェノールの量も多いとされている。通常、チョコレートのカカオ含有率は20~30%程度。決まった定義はないが、主に「高カカオ」と呼ばれるチョコレートは、その含有率が70%以上の物が多いようだ。
ただ、注意も必要。カカオを多く含めば含むほど、味はビターだ。加糖されている場合もあるが、高カカオチョコレートはイメージするよりも「甘くはない」と覚えておいたほうがよい。
それにカカオの含有量が多いと、脂肪分もそれだけ増えるため、食べ過ぎは肥満につながる。あくまで、おやつに2~3粒を食べる程度が適量となる。
そんなカカオの特長を生かしたのが、ヘルシーでおいしいグラノーラバー。抗酸化作用の高いポリフェノールたっぷりの高カカオチョコレートに加え、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なグラノーラやナッツを使用している。
さらにグラノーラは血糖値が上昇しにくく、脂肪にもなりにくいというメリットもある。そのため、「ちょっとメタボが気になりだしたかも? 」という大人の男性へのバレンタインギフトにぴったりと言える。もちろん、美容・健康を気にする友人への友チョコにも喜ばれる。このグラノーラバーを食べるなら、一日に1本ぐらいが適量と覚えておこう。
高カカオチョコのグラノーラバー
材料(5本分)
高カカオチョコレート(カカオ含有率70%以上) 60g / グラノーラ(お好みのフレーバー) 60g / ナッツ 20g / ドライフルーツ 20g / ココナッツオイル(バターでも可) 20g / メープルシロップ 大さじ2
つくり方
1. チョコレートは細かく刻み、ココナッツオイル(またはバター)とともに湯煎にかけて溶かしておく。ドライフルーツ、ナッツは大きいものは細かく刻んでおく。
2.1のチョコレートにグラノーラ、ナッツ、ドライフルーツ、メープルシロップを加え、混ぜ合わせる。
3.クッキングシートを敷いたバットに2を流し入れ、固める。クッキングシートを敷かないとバットから取り出せなくなるため、注意が必要。
4.3が固まったら、食べやすい大きさに切り分けて完成。