約3,000人を対象にした研究で1時間の仮眠のメリットが示唆された

ファスティング糖質制限、チアシード、ココナッツオイル……。ここ数年を振り返るだけでも、数多くのダイエット方法や「ダイエットに良い」とされる食材が日本でも流行した。これらのフレーズを耳にした人も多いことだろう。

日本ではやったダイエット方法の中には海外発のものも多いが、「肥満大国」と称されることもある米国では一体、どのようなダイエットが人気なのだろうか。海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」にこのほど、「米国におけるカテゴリー別人気ダイエット」を紹介するコラムが掲載された。いくつかを簡単にまとめたので参考にしてほしい。

DASHダイエット

DASHダイエット(Dietary Approaches to Stop Hypertension)は「高血圧を防ぐ食事」を意味する。ナトリウム摂取量を減らし、野菜・果物・低脂肪乳製品および適量の全粒粉、魚、鳥肉、ナッツ類を食べるという内容だ。推奨する夕食の一例は「ローストチキン」「ベイクドポテト」「アスパラガラスの付け合わせ」。標準的なDASHダイエットは一日の摂取ナトリウム量が2,300mg以下であるが、1,500mg以下にするパターンもある。

ウェイト・ウォッチャーズ・ダイエット

生涯続く食事方法で、週に2ポンド(約0.9kg)まで減量することができ、目標体重に到達すれば、その体重を維持する。カロリー計算ではなく、「スマートポイント」とよばれる指標を用いて実施するのがミソだ。

個々人の性別や年齢、体重、身長によって日々のスマートポイントの上限値を設定。各種食品にはポイントが定められており、一日の設定ポイント内であれば、何を食べてもよい。米国人女優のオプラ・ウィンフリーさんがこの方法で40ポンド(約18kg)以上の減量に成功したと明かしている。

HMRダイエット

HMR(健康管理リソース: Health Management Resources)とは、低カロリー飲料や栄養バー、さまざまな穀物入りシリアルを通常の食事の代用とし、果物と野菜の摂取をする方法。同時に毎日10~20分の散歩でもよいので、何かしらの運動をすることを推奨している。

オーニッシュダイエット

1990年代初期にカリフォルニア在住のディーン・オーニッシュ医師が考案したダイエット法で、心臓疾患予防に最適の方法として有名だという。脂肪から摂取するカロリーは毎日の摂取カロリーの10%までとし、コレステロールや精製炭水化物、動物性食物は禁止する。

そして、食物繊維と複合糖質の摂取が推奨されており、野菜中心だが卵白と一日1杯の無脂肪乳もしくはヨーグルトを食べられる。ヨガや瞑想(めいそう)などでストレスを管理するように促されており、故スティーブ・ジョブズ氏がこのオーニッシュダイエットを行っていたとのこと。

地中海式ダイエット

地中海式ダイエットは、フランスやイタリア、ギリシャの食文化と深く結びついている。その特徴は食事パターンにあり、赤身肉や糖質、飽和脂肪酸の摂取を避け、農産物や脂肪分の少ないたんぱく質、ナッツ類、その他の健康食品を食べるようにする。ミルクやチーズ、ヨーグルトは適量ならばOKだ。

同ダイエットの典型的な昼食例は「豆・トマト・キュウリ・フェタチーズ・新鮮なハーブを用いたサラダ」「1杯のワイン」。著名な料理研究家のレイチェル・レイ氏はこの地中海式ダイエットで減量に成功し、健康なライフスタイルを維持している。

まだトライした経験がない種類のダイエットがあれば、一度実践してみてはいかがだろうか。

※写真と本文は関係ありません


記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。