セイコーエプソンおよびエプソン販売は2日、オフィス向けの高速インクジェット複合機/プリンター新製品「LX-10000Fシリーズ」「LX-7000Fシリーズ」を発表した。高速印刷と高画質印刷を両立させた製品で、低消費電力にも優れている。2017年5月から販売を開始する。
圧倒的なスピードの秘密は?
新製品では、一般的なオフィス向けの電子写真方式をしのぐ圧倒的なスピードを、オフィスに設置できるコンパクトサイズで実現した。新開発のPrecisionCoreラインヘッド採用により、LX-10000Fシリーズでは毎分100枚(A4横片面)、LX-7000Fシリーズでは毎分75枚の速度で印刷が可能。
新型のPrecisionCoreは、プリントチップを斜めに配列することでヘッドを小型化し、簡単にいうと「紙幅」いっぱいにノズルを配置した。ヘッド部分を動かさずに、紙送りだけで用紙全体に印刷できる。このPrecisionCoreは、製品本体の小型化にも大きく貢献している。印刷解像度は600dpi×1,200dpi(最高解像度600dpi×2,400dpi)。また、エプソン独自の熱を使わないマイクロピエゾ技術などにより、コピー使用時の最大消費電力はLX-10000Fシリーズで320W、LX-7000Fシリーズで300Wとなっている。
本体にはチルト式9インチの光学式カラータッチパネルを備えており、スマートフォンのような軽いタッチで操作できる。また、紙詰まりが起きても取り除きやすいシンプルな構造にしたりと、使い勝手が良い。非接触かつ大きな熱を使わない強みは、用紙対応力の高さにも活かされており、厚紙、和紙、エンボス用紙、窓付き封筒など様々な用紙に印刷が可能。例えば、金粉付きの賞状用紙が挙げられる。用紙に接触せず噴射式で印刷するため金粉を剥がす心配がなく、また熱が発生しないため、金粉を溶かしてしまう恐れもない。