黒澤明監督の代表作『七人の侍』(1954)と、ハリウッドリメイクされた名作『荒野の七人』(1960)の2作品を原案に、再リメイクされた映画『マグニフィセント・セブン』が1月27日に公開を迎えた。

『マグニフィセント・セブン』

このたび公開を記念して、"7"という数字に秘められた謎について紹介。まずは、幸運の数字"ラッキー7"と呼ばれる理由について。このラッキーセブンは、アメリカのメジャーリーグで起こったプレーが起源と言われている。きっかけは1885年、シカゴ・ホワイトソックス(現:シカゴ・カブス)の優勝がかかった試合で、7回にホワイトソックスの選手が打ち上げた平凡なフライが強風に吹かれホームランとなり、チーム優勝へと導いた出来事。勝利投手が「ラッキーセブンス」と表現したことから、7は縁起がいい数字という思想が生まれたという。

続いて、日本における7の存在について。七夕、七草、七味唐辛子、七福神、七不思議…日本国内でも7のつく言葉はたくさん存在している。法事関係の「初七日」「三十五日」「四十九日」といった「死者にまつわる数字」でもあることから、縁起の悪い数字なのではと思う人もいるそうだが、この数字は「祖霊(先祖)を神様として奉る」と言う民間信仰に由来するため、決して「縁起の悪い数字」というわけではないという。

この"7"という数字は、映画界でも重要な数字だ。『アベンジャーズ』『ザ・ドラえもんズ』『白雪姫と七人のこびと』『龍三と七人の子分たち』など、7人組が活躍する名作が数多く存在。実は7人というのは人間が一度に覚えられるキャラクターの限界であり、それぞれの個性を生かしきれる最大の人数が"7"だと言われている。またビジュアル的に「並んだ時に見栄えがイイ」というのも大きなポイント。センターにリーダーが1人、左右に3人ずつ、きれいに並べるのは7人組ならではといえる。

すでに挙げた作品、そして本作の原案『七人の侍』『荒野の七人』のほかにも、『セブン』や『007』シリーズなど、多くの傑作が存在。映画だけに限らず、テレビドラマでは『男女7人夏物語』『ワイルド7』、漫画では『七つの大罪』、アニメでは『交響詩篇エウレカセブン』『マクロス7』、ゲームでは『ドラゴンクエスト7』『ファイナルファンタジー7』と、7がつく作品は多い。

そんな"7"がタイトルに用いられている『マグニフィセント・セブン』は、『トレーニング デイ』『イコライザー』『サウスポー』などで知られるアントワーン・フークアが監督を務め、主演のデンゼル・ワシントンをはじめ、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホンなど豪華キャストが集結。アウトローな7人による復讐劇と正義を描く。