TBS系ドラマ「下剋上受験」で関心の高まる中学受験。ドラマでは、子どもを塾に通わせず、父親が娘と一緒に勉強するスタイルをとっているようだが、実際のところ、合格するには塾に通うことが必要なのだろうか。今回は、子どもに中学受験を受けさせたことのあるマイナビニュース会員173名に、「中学受験、塾には通わせた?」と聞いてみた。
Q.中学受験のために、塾に通わせていましたか
はい 74.0%
いいえ 26.0%
Q.どうして塾に通わせましたか。どのような判断基準で塾を選びましたか
・「中高一貫校のため、一般試験ではなく、適性試験と作文、面接の対応が必要と感じたから」(49歳女性/栃木県/医療用機器・医療関連/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「受験テクニックは学校では教えてくれない。学校だけでの勉強ではとても合格できない」(54歳女性/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「合格ノウハウをアドバイスしてくれて、合格実績のある塾を選んだ」(58歳女性/山形県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「塾は必須でした。近くの個人塾で教え方が良い先生に出会うことができました」(40歳女性/東京都/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「苦手教科の克服のため。個別指導だったので、教え方が分かりやすく、子どもたちも楽しく通っていると評判だったから」(38歳女性/熊本県/百貨店/クリエイティブ関連/会社員・公務員・団体職員婦)
・「中学受験の試験出題範囲は、先取り学習していないと間に合わないので早目に通塾を始めた」(48歳女性/東京都/百貨店 販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「勉強する癖、習慣をつけさせたかったから。授業形式の塾を選びました」(43歳男性/愛知県/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「学校の宿題以外に勉強をしていなかったため。合格不合格は別として、競争意識を持ってほしかった」(57歳男性/宮崎県/その他/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「学校の勉強のスタイルでは質の高い教育は受けられないと判断して、地元の質の高い個人指導の学習塾に通わせていました。優れた講師によるマンツーマン指導で、受験には良い結果が出ました」(49歳男性/富山県/その他/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「有名私立中学を受験したので、特別な受験勉強をする必要があったから」(52歳男性/東京都/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「小学校での学習や家庭学習だけでは合格困難と判断し、本人が望んだ」(58歳男性/高知県/教育/専門サービス関連/社員・公務員・団体職員)
・「目標とする中学に合格してほしかったから。塾選びは受験に強いところを選択」(61歳男性/東京都/投資信託委託・投資顧問/専門職関連/個人事業主・会社役員)
・「通わせないと合格しないと思ったから。子どもも勉強好きになっていき、大学も一流大学へ進学しているので、成功したと思う」(54歳男性/埼玉県/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連/社員・公務員・団体職員)
・「最近の中学入試問題は、通常授業の延長では太刀打ちできない。解答のテクニックを知る必要があると感じたから。自身が通っていた塾なので、おおよその雰囲気は知っていた」(53歳男性/神奈川県/教育/技能工・運輸・設備関連/社員・公務員・団体職員)
・「子どもの学力が低かったため、体験授業に行かせ、子どものやる気が出た塾を選んだ」(42歳男性/高知県/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
Q.塾に通わせなかった理由を教えてください。また、どのような勉強法で中学受験に臨みましたか
・「本人が希望しなかったので行かせなかった。特に受験勉強はしていない。ぶっつけ本番で臨んだ」(50歳女性/茨城県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「学校の勉強が全て理解・習得できていれば、演習問題などは本人努力で可能」(61歳女性/石川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「周りに適当なところがなかったので通わせませんでした。私が教えました」(52歳男性/東京都/専門コンサルタント/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「なんとなく中学生からだと思う。基礎を大切に、中学のオープンスクールで入試対策があり、活用した」(31歳男性/福島県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「塾に通わせる余裕が家計になかった」(49歳男性/栃木県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「実力で入れると判断したから」(49歳男性/石川県/サービス/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「通信教育をやっていました」(46歳男性/埼玉県/その他/販売・サービス関連/個人事業主・会社役員)
・「最近は質の高い通信教育があり、市販の参考書、問題集などもいろいろと入手できるので、これらで十分と思った」(59歳男性/千葉県/インターネット関連/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
総評
調査の結果、中学受験のために塾に通わせていた人は74.0%、通わせていなかった人は26.0%で、全体の4分の3程度は塾に通わせていたことがわかった。
「学校の授業では十分でない」「受験対策が充実していた」など、中学受験で合格を勝ち取るためには、学校とは別の指導が必要と考えている親が多い印象だ。また「先生が熱心」「モチベーションキープのため」など、子どものやる気を引き出すための手段として、利用していた人もいるようだ。
一方で、塾に通わせなかった理由としては、「必要性を感じなかった」「自分でできる子どもだった」「十分受かると思った」「本人が勉強の工夫をしていたので問題ない」など、塾に通わずとも合格できる、と考えていた家庭が多い。また、塾に通わず、「家庭教師をお願いしていた」「問題集を毎日する」「通信教育と市販の参考書類で十分と思った」などの意見も聞かれた。中には、「お金がなかったから。親が教えていた」というコメントもあった。
有名中学に合格するためには、世評の高い進学塾に通わせることは半ば常識となっているように思う。中には複数の塾を掛け持ちして、お盆も正月休みもなく、勉強にまい進している子どもたちも多いようだ。しかしながら今回のアンケートでは、塾に通わずとも合格を勝ち取った子どもも一定数いることが分かった。志望校のレベルにもよるのだろうが、必ずしも塾通いが必須となっているわけではないという現実に、勇気付けられた人もいるのではないだろうか。
調査時期: 2017年1月10日~2017年1月11日
調査対象: マイナビニュース会員(子どもに中学受験をさせたことのある男女)
調査数: 173人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません