東京メトロは27日、銀座線01系の引退を発表した。期間限定で「くまモンラッピング電車」として運転されている01-130編成が最終営業車両となり、「2017年3月10日の営業運転をもって33年間の歴史に幕を閉じます」(東京メトロ)とのこと。

銀座線で2月24日まで運転される01系「くまモンラッピング電車」(01-130編成)。この編成が最終営業車両となり、3月10日まで運転される

銀座線01系は1983年から製造が始まり、これまでに計228両(6両編成×38編成)製造された。車体はアルミ合金製で、銀座線のラインカラーであるオレンジに黒・白のアクセントを付けた識別帯を施している。車内のサービス向上に努め、当時の新技術を導入するなど、それまでの銀座線車両からのイメージチェンジを図った車両で、1985年8月に鉄道友の会ローレル賞を受賞した。

2012年に01系の後継となる新型車両1000系がデビューし、その後、1000系の導入が本格化したことで01系の廃車や他社への譲渡が進んだ。先頭車の01-136号車・01-636号車と01-135号車・01-635号車は熊本電気鉄道へ譲渡され、01形として活躍中。01-129号車の運転台は地下鉄博物館(東京メトロ東西線葛西駅高架下)の運転台カットモデルとなった。01-101編成の3両は中野車両基地に動態保存されている。

銀座線で活躍した頃の01-635号車。後に熊本電気鉄道へ譲渡された

中野車両基地に動態保存されている01-101編成

01-129号車の運転台は地下鉄博物館の運転台カットモデルに

銀座線では今年1月17日から1000系の特別仕様車両(1139編成)が営業運転を開始し、3月中旬にもう1編成(1140編成)導入される予定。この2編成をもって1000系全40編成の車両更新が完了し、01系は今年度中に引退予定となっていた。

最終営業車両となる01-130編成は1991年製造。熊本県の復興支援を目的とした「くまモンラッピング電車」として2月24日まで運転された後、3月10日をもって営業運転を終えることになった。これで01系の全車両が銀座線から引退する。営業運転終了を前に、「銀座線01系との思い出と共に残り少ないご乗車を楽しんでいただければ幸いです。皆様のご乗車をお待ちしております」と東京メトロは発表している。