2016年7月に竣工した東芝四日市工場の新・第2製造棟(クリーンルーム)。3次元NANDフラッシュメモリを製造する

東芝は27日、同社の半導体事業を分社化する方針を固めたと発表した。2017年3月下旬に開催する臨時株主総会で承認決議を取得する予定。

東芝の半導体事業は、2015年通期で連結売上高8,456億円、連結営業利益が1,100億円となる同社の主力事業。半導体事業を分社化することで、機動的かつ迅速な経営体制を整え、資金調達手段の拡充を目指す。また、2016年12月27日に公表された、東芝グループ・ウェスチングハウス社による買収に伴うのれんが数十億米ドル規模にのぼる可能性があるとし、財務体質の強化が必要であるともしている。

新会社は東芝の100%子会社を予定するが、外部資本の導入も視野にいれており、今後具体的な資本対策を決定した場合は別途告知するという。

新会社には、イメージセンサ事業を除く、ストレージ&デバイスソリューション社(社内カンパニー)の半導体事業が移管される。移転する資産については精査中。現時点では名称や資本金など、分割に関する状況は確定していない。