JR東日本横浜支社は26日、南武線川崎~立川間で最後の1編成となっていた209系をE233系に置き換えると発表した。あわせて南武線川崎~登戸間の開業90周年を記念した各種イベントを実施することも発表された。

南武線川崎~立川間で活躍した209系(2014年9月撮影)。最後の1編成もE233系に置き換えられることになった

南武線川崎~立川間では、2014年10月から新造車両E233系(8000番台)による営業運転が始まり、2014年度に16編成、2015年度に19編成を導入して205系・209系を置き換えた。同区間で活躍した205系は2016年1月に引退し、209系も現在は1編成(編成53番)を残すのみに。この編成は1994年7月に新製され、京浜東北線で活躍した後、転属改造工事を経て2009年7月から南武線での営業運転を開始したという。

この209系最後の編成もE233系に置き換えられる。横浜支社の発表によれば、新たに導入するE233系は青梅線・五日市線からの転属車両(2008年3月新製)で、転属改造工事を行った上で3月15日からの走行開始予定とのこと。E233系の1編成あたりの乗車定員は209系より8名多い924名。フルカラー行先表示器、情報提供装置、自動放送装置、3/4閉機能(車内温度の確保や荒天時など、4扉のうち3扉を閉じる機能)を備えた車両となる。

南武線では2014~2015年度にかけてE233系を順次導入。川崎~立川間で使用された205系・209系を置き換え、205系は2016年1月までに全車両引退した

これにより、南武線川崎~立川間で使用される36編成すべてE233系に統一される。「今後も南武線の魅力向上に努めてまいります」と横浜支社は発表している。

南武線開業90周年の記念列車はE233系を使用 - 3/9から運転

南武線では3月以降、川崎~登戸間の開業90周年を記念した各種イベントも予定されている。同区間は南武線の前身、南武鉄道により1927(昭和2)年3月9日に開業した。

開業日にあたる3月9日、E233系1編成を使用した記念列車が登場。ヘッドマークには南武線開業90周年記念ロゴマーク(社員作成)がデザインされ、車内の中吊りなどに南武線にまつわる写真が掲出される。この記念列車は3月9日に臨時列車として運転され、その後は定期列車として当面運転される予定となっている。

川崎~登戸間の各駅では、3月1日から5月31日まで南武線にまつわる思い出の写真や歴史年表の展示を行う。武蔵小杉駅では「あなたが描く90年後の武蔵小杉駅」絵画展も実施され、同駅北改札(南武線口)にて2月12日まで作品募集を行った後、3月1~31日にかけて南武線ホームと横須賀線ホームの連絡通路に作品を展示する。