セブン-イレブンが2016年6月に発売し、あまりの柔らかさにコンビニスイーツファンを騒然とさせた「ふわっとろ くりぃむ わらび(黒蜜入り)」。持っただけで崩れてしまいそうな繊細さと、真綿のような軽い舌ざわり、口に入れれば体温で溶けて消えてしまうようなふんわりとした甘さが多くの甘味好きを骨抜きにしたことは記憶に新しい。

そして1月17日、バレンタインデーを控えたこの時期にセブンイレブンはチョコレートスイーツフェアを決行。全国で順次販売されるチョコレートスイーツ5点の中には、「ふわっとろ ちょこくりぃむわらび」(100円)の名前があった。「くりぃむわらび」の新作だ。胸が高鳴った。

「ふわっとろ ちょこくりぃむわらび」(100円)

見た目はまるで生チョコ

早速、近所のセブン-イレブンで「ふわっとろ ちょこくりぃむわらび」を購入。包装には「クリームがとても柔らかいので こぼれない様に注意してお召し上がりください。」との注意書きがある。行き届いた配慮に会釈して開封する。

表面にはココアパウダー。厳重な包装で大事に保護されている

表面にココアパウダーがまぶされており、見た目はわらび餅というよりも生チョコレートに近い。プラスチックカップの中にさらに包装紙でくるまれており、パッケージも含めれば三重の守りで大事に保護されている。ピンクの包装紙はやはり、バレンタインデーの贈り物を意識してのものだろうか。

想像を絶する柔らかさにおののく

「くりぃむわらび」シリーズをどのようにして食べるかは多くの人が最適解を求め試行錯誤してきたが、今もってその答えは出ていない。ベースが「わらび餅」である以上、黒文字の菓子ようじを用いるのが正当な気もするが、筆者の家にそんなものはないので今回は箸でいただく。

今回は箸でいただきます。この写真だとおはぎに見えなくもない

長い前置きになったが、いよいよ実食だ。試しにつまんでみると、こちらの想像を絶する抵抗のなさで箸を受け入れた。あまりの柔らかさに「持ち上げたらちぎれるんじゃねえか」とちゅうちょしたが、恐る恐る持ち上げると、ふるふると震えながらもその形を維持している。案外丈夫である。こんな生き方をしたいものだ。

箸でつまむ。この時点で想定の3倍くらい箸が食い込むので思わず腰が引けてしまう

そのまま持ち上げてみると、意外と芯の強いやつであったことがわかるのだ

つまんだところのココアパウダーが落ちてわらび餅があらわになった

3段構えの無敵食感に完敗

さて、「くりぃむわらび」の真骨頂は、わらび餅とその内側にたっぷりと詰まったクリームとのマリアージュにある。少々気が引けるが、ここは真っ二つに割って中身を確かめてみるより他ない。意を決して箸を入れた。

本当は一息に食べたいが、中身をお伝えするためにはやむを得ない

かなり弾力があるので、割るのも一苦労である

ぱっかーん

するとどうだろう、中身はチョコホイップとチョコレートソースの2段構えである。筆者の割り方がまずかったために中身が混ざってしまいよくわからない写真になったが、これはこれで高級コーヒーゼリーのようで上質感がないだろうか。いや、ある。

よくわからない割り方をされてもなお、上質なオーラをまとっている

口に入れると、まず感じるのはココアパウダーのほのかな苦みとカカオの香り。わらび餅のひんやりとして舌の上を弾むような食感を感じたかと思えば、ふんわりとしたチョコホイップと濃厚なチョコレートソースが顔を出す。これは、完璧だ。付け入る隙のない3段構えのスイーツだ。

中のクリームが濃厚といっても甘みはしつこくなく、ホイップも軽めであっさりとしているため、筆者の場合はお茶なしでも3個はいける。とはいえ、1個でも十分すぎるほどの満足感を得られる仕上がりだ。

美しい層構造だ

期間限定でハート型に

驚くべきは、これほどの完成度で100円というコストパフォーマンスの高さである。「くりぃむわらび」は一体どこまで高みに上り詰めていくのか、引き続き注目していきたい。

なお、「ふわっとろ ちょこくりぃむわらび」は全国で販売されているが、北海道のみ2月7日以降順次発売となる。さらに2月8日~14日には、期間限定でハート型の「ふわっとろ ちょこくりぃむわらび」を販売するとのことだ。独り身も「余計なことを」などと思わず、その至福の味わいを堪能してほしい。

※価格は全て税込