2月から4月のハイシーズンに引っ越しする人は必見! 繁忙期ならではの対策とは

入学・就職など新生活を始める人が多い春は、引っ越しのハイシーズン(繁忙期)です。

ハイシーズンに引っ越し料金が通常期より値上がりすることは、わりと知られています。しかし、どのくらい割合がアップするかは知っていますか。そして少しでも値下げする方法はあるのでしょうか。また希望の日時に引っ越しをお願いするためのコツはあるのか……などなど、知っておきたいことはいろいろとありますね。

そこで、今回は引っ越し一括見積もりサイト「ズバット引越し比較」を運営されている、株式会社ウェブクルーの佐藤さんに、繁忙期に引っ越しをするときの注意点と、少しでも節約するコツを伺いました。


おさえておきたい基本ポイント

――まず、繁忙期に引っ越しをする場合の基本的なポイントを教えてください

①引越す日をあらかじめ決めておく
まず引っ越しの希望日を決めておくことが大前提です。候補日をいくつか出すほうが、交渉しやすくなります。

②希望の日に引っ越しできるのか・できないのか、引っ越し業者の状況を確認する
自分が引っ越したい日に、その業者を利用して「引っ越しできるのか・できないか」が大切です。ハイシーズンには予約が殺到し、受け付けが早めに締め切られている場合もあります。

③どんな引っ越しをしたいのか、自分でイメージする
自分の引っ越したい時期や時間帯を重視したり、荷造りを業者に任せたりすれば、当然、引っ越し費用は高くなります。一方、自分で荷造りをし、日時の融通をきかせることなどができれば費用を抑えることも可能です。具体的に自分の引っ越しのイメージを考えておきましょう。

――繁忙期は引っ越し料金が値上がりすると聞きますが、実際、どのくらい高くなるのでしょう?

ハイシーズンの土日や月末など、賃貸契約の更新のタイミングは引っ越し料金もとくに割高になり、通常期の2~3倍、それ以上に高くなることもありえます。

――引っ越し料金の値上がりを避けるために、何か対策できることは?例えば時間帯や曜日、プランによって、料金は変わるのでしょうか?

一括見積もりサイトを利用することをおすすめします。一度の入力で、複数の会社に見積もり依頼をして比較できるので、手軽に安価な業者を見つけやすいと言えます。また、サイトから一括で見積りをとると、業者の側でも一括見積もりだとわかるので、受注したい業者は値下げをしてくるでしょう。

そして、引っ越しの希望日時に時間の余裕があれば、午前より午後、午後よりも1日フリータイム、土日より平日と、引っ越しの依頼が混み合う時間帯を避けたほうが割安になります。お日柄も、会社によっては大安より仏滅を選ぶほうがよいかもしれません。

単身者パックとは?

――単身者の引っ越しの場合、いわゆる「単身者パック」がいちばんお得なのでしょうか?

単身者パックは、大手引っ越し業者が設定していることが多いプランです。たいていは単身者用のカゴ一つ分で、シングルベッドと冷蔵庫を入れたらいっぱいになってしまう大きさです。カゴに入らない分は追加料金が発生するので、むしろ高くなってしまう場合があります。

――単身者パックでも、見積りに来てもらうことはできるのでしょうか?

単身者の場合は、見積りは電話で済ませることが多いと思われます。

見積りに来てもらうメリットとしては、
①直接、引っ越し業者と交渉ができる
②当日の追加料金が発生しにくい
③引っ越しの手順を把握できる
ということがあげられます。

①は値段の近い別の業者の見積もりなどと比べて、業者と直接交渉が可能になるということです。

②は、見積書に記載されたものが作業内容とされ、それを超えると追加料金が発生するということです。例えば、道が狭くてトラックが物件のすぐそばに停められない場合や、荷物が想定より多かった、荷造りが終わっていなくて業者が詰めることで人件費がかかってしまった、などの場合に発生することがあります。(そのほかもあります)

③は、引っ越し業者がやってくれることと、自分で済ませておくべきことを確認できるということです。例えば、自分が引っ越しの前後にどんな手続きを済ませればいいのか把握できますし、また、大きいものや重いものの詰め方など、荷造りのコツも教えてもらえます。あとは、棚やタンスの引き出しの中身は出して箱詰めする必要があるのか、料金に含まれている荷造り用の段ボールが何枚くらい先にもらえるのかなども、合わせて確認しておくとよいでしょう。

覚えておくと便利なポイント

――見積もりの時に引っ越し業者を即決したほうがよいですか?

即決する必要はありませんが、繁忙期の場合、引っ越しのタイミング次第で予約が埋まってしまう場合があります。料金の相場を知るために比較に時間をかけてしまうと、値段の高いところしか残っていない……ということになってしまう可能性もありますよ。

――そのほかに、繁忙期ならではの心配はありますか?

確かに繁忙期は忙しいためにアルバイトの作業員も増えますが、質が下がるかどうかは業者によるので、一概には言えません。当日、問題が起きるとしたら、作業が手荒になること、それによる物損などでしょうか。


――例えば、作業員の方にチップ(心付け)を渡すことで、丁寧に作業してもらえることはあるのでしょうか?

正直、チップを渡しても、あまり作業への影響はないと思っていたほうがよいでしょう。引っ越し業者も精神誠意、作業をしています。それよりは、引っ越し業者のWebサイトや、インターネットの口コミを見て、作業の丁寧さなどの評判を確認しておくこと、成約した業者さんに当日までの段取りをしっかり確認することが大切ですよ。

――最後に、繁忙期でも、自分の満足できる引っ越しをお願いするためのコツがあれば、教えてください。

単身者の引っ越しで安く済ませたい、ということでしたら、

①早割を利用する
1・2月に3月の予約をすれば、早割料金で安くなります。

②できるだけ繁忙期は避ける
例えば、進学などで引っ越しの必要があるものの、とりあえず実家からでも通える範囲であるなら、繁忙期が過ぎた5月に引っ越しましょう。

③希望の日程を複数提示する
どうしても繁忙期の引っ越しを避けられないなら、希望の日程を複数出して、料金が安い日を探しましょう。

なるほど、選択肢を増やしてなるべく早く行動することが満足のできる引っ越しのコツということですね。株式会社ウェブクルーの佐藤さん、いろいろとご回答ありがとうございました。

あわただしい年度末のハイシーズンでも、できるだけ段取り良く、手間を少なくして引っ越しを進めたいもの。そんなときに役に立つのがインターネットの口コミや引っ越し情報、一括見積もりサイトです。みなさんも上手に活用して、スムーズかつローコストな引っ越しを目指してくださいね。


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