連帯保証人って何?
部屋を借りることになったときに、不動産会社から『連帯保証人承諾書』といった書類を用意するように言われることがあります。連帯保証人とは、借主が何か問題を起こしたとき、その代わりに責任を負う役割があります。例えば、家賃が支払えなくなったときや、設備を破損して弁償する必要があったとき、借主が責任を負えなければ、代わりに支払いをしなければならないのです。
もし自分が「きちんと貯金もあるから、連帯保証人なしでも大丈夫」と思っても、大家さんからすれば、それはわかりません。だから、連帯保証人を用意するように求められるのです。連帯保証人は、家族や親戚など身近な人に頼むのが一般的です。承諾書と同時に、連帯保証人の印鑑証明や、源泉徴収票や確定申告書など収入を証明する書類の提出も求められることがあります。揃えるのに時間がかかることもありますので、急いで部屋を探している場合などは事前にお願いして、用意してもらっておくといいでしょう。
もし連帯保証人になってくれる人がいなかったら…
連帯保証人になるには、支払いを代行できるだけの収入があることが前提です。両親が定年退職後で収入がなかったり、中にはお願いできる両親や親戚がなく、頼める人がいないという人も決して少なくありません。そんなときに、検討したいのが保証人代行サービスです。保証会社にお金を支払うことで保証人になってもらうという仕組みで、最近見かける「保証人不要」と謳っている物件は、このサービスを導入している場合がほとんどです。費用は、契約時に家賃の20%から1ヶ月分程度を支払うというのが一般的ですが、会社によって異なります。入居審査とは別に、身元や収入の審査が行われます。なお、保証会社は家賃を滞納したときの保証をしてくれますが、借主の代わりに家賃を支払ってくれるわけではありません。立て替えられた家賃は後日請求されます
保証会社はどうやって見つければいい?
「自分には連帯保証人がいないから、保証会社を探さなくては」と思う人もいるかもしれませんが、一般的に、保証会社は仲介する不動産会社から指定されることがほとんどです。部屋探しで不動産会社に相談するとき、「連帯保証人がいないのですが」と最初から伝えておきましょう。最近は連帯保証人がいないという人も珍しくありませんので、恥ずかしがったり隠したりせずに、きちんと話しておいた方がスムーズな部屋探しにつながります。
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー:河野真希
ウェブや雑誌など各種メディアで、料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを目指すライフスタイルを提案。著書に『ひとり暮らしの季節ごよみ』(祥伝社)、監修本に『家事のお手本-大人のたしなみ賢いくらし』(泉書房)『頑張らなくても素敵に暮らせる「夜だけ家事」で快適シンプル生活』(双葉社)などがある。
河野真希オフィシャルサイト(http://www.kawano-maki.net/)