エアバスは現地時間の1月11日、2016年度(1月~12月)の民間航空機部門の業績を発表。2016年度は82社へ688機を引き渡し、2015年度の引き渡し機数635機を8%以上上回る過去最高の引き渡し機数を記録した。

2016年度のエアバスの実績

内訳は、単通路型A320ファミリーが545機(その内、68機がA320neo)、A330が66機、A350XWBが49機、A380が28機。単通路型機の引き渡し機数の40%以上がその最大機種のA321となった。受注機数では、51社(その内、8社が新規顧客)から731機の純受注を獲得。その内訳は、単通路型機が607機、ワイドボディ機が124機となっている。2016年12月末時点のエアバス機の受注残数は6,874機にのぼり、金額にするとカタログ価格で1兆180億米ドルになる。

エアバスのファブリス・ブレジエ民間航空機部門社長兼最高執行責任者(COO)は、「私たちは将来の増産に向け、困難な環境下で目標を達成しました。この素晴らしい成果をもたらしてくれたチーム全員に感謝します。あらゆるサイズの航空機需要が高まる市場と私たちの強固なビジネス基盤は次のステップへ飛躍するための跳躍台となります。今後もさらなる納入機数の増加とデジタル化の活用、世界中で提供するサービスの拡大を目指します」とコメントしている。

エアバスは2016年度、総引き渡し機数1,000機目となったA350XWBを納入し、A350XWBの最大機種であるA350-1000の初飛行を実施。A320neoのエンジン2種類それぞれの引き渡しも開始した。さらに、プラット・アンド・ホイットニー社製エンジン装備のA321neoの型式証明を取得し、米国アラバマ州モビールの最終組立工場で組み立てた初の航空機であるA321の納入も行っている。

また、A330リージョナル型の運航が開始され、中国のA330コンプリーション&デリバリー・センターの建設を開始。A330neoの最終組立も始まった。さらに、A330とA350XWB向けの客室として新たな客室ブランドのAirspace by Airbusをローンチ。A380を選択して空の旅を予約することのできるウェブサイト「I fly A380」を開設している。