フリーアナウンサーの小林麻央が、9日に放送された日本テレビ系特番『市川海老蔵に、ござりまする。』に、昨年6月の乳がん公表後初めてテレビ出演。夫の歌舞伎役者・市川海老蔵への思いを「パートナーとして支えられるチャンスを、神様くださいっていつも思うんです」と涙ながらに語った。
番組のカメラは、昨年の大みそかに海老蔵が麻央の病室を見舞った際に密着。麻央は入ってきた取材陣に「そんな暗い顔しないでください(笑)」と健気に振る舞いながら、病室から外に出ようと海老蔵が腕を引くも、自らの力で起き上がれず、「腹筋がない(笑)。悲しい事実…」とつぶやく様子などが映し出された。
そして麻央は、夫・海老蔵に対して、カメラの前で自ら話をしたいと希望し、年が明けて今月4日にインタビュー取材を受けた。
麻央はまず、闘病生活が1年を経過した当時、海老蔵と麻央の母と3人で話をしたときに、「もう1年以上も迷惑かけて、これ以上迷惑をかけられない」旨を話し、弱気になっていたことを告白。すると海老蔵が「麻央のお母さんはずっとお母さんで、俺はずっと麻央の夫で、みんな家族なんだよ。1年がなんだよ! ずっと支え合うんだよ」と言ってくれたそうで、麻央は「その言葉は、本当にすごくうれしかったですね」と振り返った。
そして、海老蔵に対しては、「父(=海老蔵の父・十二代目市川團十郎)が亡くなってからの主人を見ていて、すごく孤独だなって感じることが多かったんです」と切り出した。「それは、家族の愛とかそういうことで埋められる孤独ではない」と言い、「明るくて前向きで常にポジティブなんですけど、そういう中に主人の孤独を感じる部分が、私自身は多くなっていたんですね」と、妻だからこそ分かるものがあったようだ。
そんな中、自身が病気になり、「誰かに話したりとか、共有しきれない苦しみや悲しみ、どうしようもない思いというのを私なりに経験した中で、今2年がたって、主人が前に言っていた、私が理解できなかった考え方や心の持ち方とか感覚が、少し理解できるというか、想像できるようになってきた部分が不思議とあるんです」と言い、それを「私が病気をして、得たものの1つかな」と表現。
それだけに、「もしこの病気、今私にある試練というものを乗り越えられたときに、病気をする前よりも、(海老蔵にとって)ちょっといいパートナーになれるんじゃないかなって…」と涙で声を詰まらせる麻央。「なので、すごく思うのは、役者・市川海老蔵のパートナーとして、支えられるチャンスを、神様くださいっていつも思うんです」と切実な思いを吐露した。
海老蔵からは、もっと世界を広げて見なければいけないということを、思い出させられるそうで、「(病気と)戦っていく中で、前向きな心の持ちようを、すごく教えてもらってますね」という。
自分とは違う"物差し"を見せてくれるそうで、「病気になる前は『もうなに訳分かんないこと言っちゃって』って思うことが結構あったんですけど(笑)」と思い出しながら、今では「本当にありがたいって思います(笑)。主人と結婚したからこそ、今私はこうやって生きてられるなって思います。そうじゃなかったら、もう心が死んじゃってたかもしれない。だからすごく感謝しています」と、最後は笑顔で海老蔵への思いを語っていた。