Appleは5日、元日にApp Storeでの売り上げが、単日の最多売上を記録したと発表した。元旦のユーザー購入総額は約2億4,000万ドルにものぼる。App Storeの売上が大きい市場(国・地域)は、米国、中国、日本、イギリスだが、特に中国は前年比90%増という勢いで記録的な成長を遂げている。
また、2016年が過去最高のホリデーシーズン、加えて、過去最高のデベロッパ収益、多数の大ヒットアプリが登場した年となったことを明らかにしている。
App Storeがオープンした2008年以降、デベロッパ収益は累計で600億ドル以上に達しているが、それも2016年内だけで200億ドル以上となっているとのことだ。この数字は2015年から40%も増加している。
App Storeからのユーザーの購入額は12月に30億ドル超となり、このホリデーシーズンに過去最高記録を更新。同月リリースされた、任天堂の「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」は、配信開始から4日間で4,000万ダウンロードを超え、App Storeの最速記録を塗りかえた。クリスマスと元旦には全世界で最もダウンロードされたアプリケーション となっている。「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」は、さらに、昨年に世界中で最もダウンロードされたアプリのトップ10入りを果たしている。ちなみに、ダウンロードランキングの首位は米Nianticの「Pokemon Go」だった。
また昨年は、「Prisma」「Reigns」「Procreate」「Lumino City」「Sweat With Kayla」「djay Pro」といったインディペンデントなデベロッパによるアプリの躍進が目立った一年でもあった。App Storeでは総計220万本のアプリケーションを提供中だが、この数も昨年から20%以上増加している。
App Storeが世界に与えたインパクトという点では昨年のApps for Earth、Games for (RED)という2つのキャンペーンが象徴的で、WWF(世界自然保護基金)、(RED)と連携した取り組みでは、App Storeの利用者が世界を良い方向に進め、地球上の生命を守り、AIDS撲滅に貢献できるきっかけを得ることになった。各キャンペーンに参加したデベロッパから提供された特別コンテンツは、前述の2団体へ総額1,700万ドル以上をもたらすことに貢献した。
加えて、iOS 10が公開され、iMessage対応アプリとSiriKitが登場したことにより、デベロッパは新しいタイプのアプリ体験を産み出せるようにもなっている。iPhone/iPadでは21,000本以上のiMessage対応アプリケーションを使って、ステッカーを送ったりできるようになったほか、Siriを通じて乗車を予約したり、支払いを済ませたり、折り返し電話をかけたり、といった操作が行えるようになっている。
米国では、昨秋に「ゲーム」と「子ども向け」を含む全25のカテゴリーでアプリの定期購読が可能になって以来、ユーザーは2万本以上のアプリで、気に入ったサービスを購読できるようになった。「Netflix」「HBO Now」「LINE」「Tinder」「MLB.com At Bat」は、昨年最も人気があった購読サービスだとのことだ。App Storeの購読サービス売上は、2016年にiPhoneおよびiPad向けアプリが大きく伸び、2015年から74%増となる27億ドルに到達している。地域によっては一部の機能やサービスが利用できないこともあるが、ローカライズが上手くいけば、世界各国でますます市場は拡大していくことだろう。