IoT系のハードウェア企画・開発を手掛けるCerevoは1月3日(米国時間)、米国ラスベガスで開催の「CES 2017」の「CES Unveiled」、および5日から開催の本番「CES 2017」にて、開発中のVRシューズとグローブ「Taclim(タクリム)」を展示公開した。製品の発売は2017年の秋ごろ、価格は10万~15万円前後を予定している。

Taclim(タクリム)

Taclimは、左右それぞれの手で持つバー状コントローラーの「グローブ」部と、靴のように装着する「シューズ」部がセットになったVR用の入出力デバイス。グローブとシューズには、Taclim用にカスタマイズした日本電産セイミツ社の触覚デバイスを搭載している。

VR空間の映像や音声に合わせて、グローブやシューズに「触感」をフィードバックすることが可能。シューズデバイスならば、振動の種類を制御することで、砂漠や草原、水辺などを歩く感覚の違いや、キャラクターが装着している靴の種類まで感じられるという。

両デバイスとも9軸センサーを内蔵し、プレイヤーの動きをVR空間内に反映する入力デバイスにもなる。Cerevoでは、プレイヤーの身体の動きに合わせた入力と、触感フィードバックによって、VR空間への没入感をより高められるとしている。

TacLimと使用イメージ

TacLimと使用イメージ

ちなみに、本製品は利用シーンに合わせて、通信方式の異なる2つのバージョンを用意。ひとつが接続が簡単で安価な「Bluetooth Edition」。もうひとつが、920MHz帯に対応した「Sub-giga Edition」だ。Sub-giga Editionは、電波混線が起こりやすい大規模な人数や多数の参加者が集まるイベントなどで、安定した通信が行える。

CES 2017のプロトタイプ展示では、ジェムドロップ社がTaclim 向けに開発したVRゲーム「Taclim demonstration with Headbutt Factory」を使用。このタイトルは、Taclim発売時にも無償で提供される予定とのこと。また、Taclim用の開発環境はUnityプラグインとして提供。多くの開発者が、Taclimを入出力デバイスとするコンテンツを作れるようにする。

本体サイズはシューズ部がW290×D100×H140mm、グローブ部はW50×D50×H147mm。重量は両製品ともに未定。触感センサー(タクタイル・デバイス)数は、左右グローブに各1個、左右シューズ部に各3個の合計8個を搭載。充電はMicroUSB端子から行い、充電時間約3時間で約2時間の動作が可能。