スマホと連携してヘアケア効果を測定できるIoTブラシ

ロレアルグループの高級ヘアケアブランド「ケラスターゼ」は1月4日、米国ラスベガスで開催の「CES 2017」にて、スマートデバイスメーカーのウィジングズ(Withings)と共同で、スマートヘアブラシ「Kerastase Hair Coach Powered by Withings」を発表した。2017年中に200ドル以下で発売する予定だが、日本での発売や価格は未定。

このスマートヘアブラシは、ウィジングズが開発したセンサーと、ロレアルが開発したシグナル分析アルゴリズムを融合させた製品。髪の毛をブラッシングすると、髪質やヘアケアの効果を測定できる。

ブラッシング時、ブラシ中央の「マイクロホン」が、ブラッシングによる音のパターンを分析。ちぢれ毛、裂け毛、枝毛の有無、髪の乾燥、柔らかさ、扱いやすさを測る。また、「3軸力センサー」によって、ブラッシングの際に髪や頭皮に当てた力を検出。

「加速度計」と「ジャイロスコープ」も搭載しており、ブラッシング方法とブラッシング回数を分析。ブラッシングが強すぎるときは、持ち手を振動させてユーザーに知らせる。このほか「伝導度計」によって、髪が湿っているのか、乾いているかを認識し、より正確にデータを測定する。電源は乾電池を使用し、ブラシ自体は防水となっている。

得られたデータは、Wi-FiやBluetoothでスマートフォンの専用アプリと同期。専用アプリでは、ユーザーの習慣や環境を分析し、髪質の指標を算出する。ブラッシング効果のデータを表示するほか、髪の状態にあわせたアドバイスも行う。あわせて、湿度、温度、紫外線、風といった、髪質に影響を与える天気情報も知ることが可能だ。

ロレアルによれば、強すぎるブラッシングは裂け毛や枝毛を促すとのこと。今回のスマートヘアブラシを使用し、髪質とブラッシング方法に関するデータを集計することで、そうしたリスクを最小限にすることが期待できるとしている。