『進め!電波少年』の生みの親である日テレラボ シニアクリエイターの土屋敏男氏、『ゴッドタン』などで知られるテレビ東京のプロデューサー・佐久間宣行氏が、2日に放送されたNHK総合『新春TV放談2017』(22:40~24:00)に出演し、昨年12月31日をもって解散したSMAPがテレビに与えた影響の大きさについて語った。
土屋氏は「2016年にSMAPが解散したのはすごい象徴的」と述べ、「SMAPによってバラエティは変わったし、アイドルとお笑いやバラエティとの位置が変わった。それまでああいう位置はいなかった。それを何十年も、ある意味SMAPに課していた」と分析。「SMAPが解散するということはテレビも変わる。テレビも新しいバラエティの時代に入るというタイミングの中で、SMAPがそれぞれの形で2017年やっていく」とテレビ業界においても転換期になるとの見方を示した。
佐久間氏も「僕も"SMAP=テレビ"だと思っている」と賛同し、「SMAPは今までコアなカルチャーだったものや若手の作曲家を引っ張り上げてきた。"SMAP=テレビがポップカルチャーを引っ張り上げてきた象徴"」と表現。「そのSMAPがいなくなると、アンダーグラウンドでおもしろい人たちがテレビで活躍していくきっかけがネットに流れちゃうんじゃないか」と懸念を示し、「そういう意味でも、テレビのいろんなカルチャーを引っ張り上げるところが1個終わった時代な感じがする」と語った。
また、土屋氏は「『シン・ゴジラ』とか『君の名は。』とか業界の予想をはるかに上回って…ということはユーザーが変わっているわけ。テレビは新テレビというものが今年生まれていく。SMAPのことじゃないけど、いろんな結節点にあると思う」と意見。「ダウンタウンが最初に漫才を見せたときに横山やすしさんが『あんなチンピラの立ち話が』って言ったように…『電波少年』もあんなもんテレビじゃないと言われた」と振り返った上で、「そういうものを作る勇気と送り出していく勇気が新テレビを作るんじゃないか」と述べ、千原ジュニアが「新テレビの時代到来?」と尋ねると、「そういうタイミングだと思う」と返した。