12月31日の解散日当日の『紅白歌合戦』出演をなんとか実現させようとNHKが奔走したアイドルグループ・SMAP。会長自らがラブコールを送るも結局辞退となったが、本番前のリハーサルでは不在にもかかわらず、SMAPがある意味で最も存在感を示していた。
リハーサル初日の12月28日は、乃木坂46や、いきものがかり、星野源らに対してSMAPに関する質問が飛ぶと、NHKの関係者から「番組に関係ない質問はご遠慮ください」とシャットダウン。そんな中、AAAの宇野実彩子に「月曜日のツイートについてなんですが…」と質問が飛んだ。
このツイートとは、宇野が12月26日に、フジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』の最終回を受け、「大好きでした。憧れでした。今もまだ夢の中で焦がれています。忘れたくない ありがとうございました。 #smap さん」と投稿したもの。質問に「SMAP」というキーワードが含まれなかったために、関係者が"スルー"した結果、宇野から「ずっと本当に大きな幸せをもらっていたSMAPさんなので、28年の活躍に本当に心から感謝しています」と、心境を語る言葉が引き出された。
これがきっかけだったのかは不明だが、翌29日には、ジャニーズ事務所の後輩グループメンバーから、次々にSMAPへの感謝の言葉があふれ出て来ることになった。
先陣を切ったのは、Sexy Zoneの菊池風磨だった。菊池は「SMAPさんを見て、この会社に入って後輩として本当にいろんなことを学ばせていただいた」と発言。その後も、「僕らはSMAPがいなければいなかった」(V6・井ノ原快彦)、「本当に偉大な先輩」(KinKi Kids・堂本光一)、「これまでに誰も経験してこなかったことを一番最初に切り開いてきた先輩」(嵐・櫻井翔)、「先輩たちの栄光はずっと残るもの」(TOKIO・松岡昌宏 ※30日)と、言及していった。
その中でも、関ジャニ∞の村上信五は、報道陣からの質問を受ける前に、「先にちょっといいでしょうか」と言い、「SMAP兄さんのことですけど、『スマスマ』の最終回も見させていただきました。本当に偉大な歴史を作ってくださった先輩方ですので、背中を追いかけるには本当に大きすぎる存在でした」と、自ら話を切り出したのが印象的だった。
制作統括を務める矢島良チーフプロデューサーは、SMAP関連の企画や演出を一切行わないと明言していたが、このようにリハーサルの取材現場では、不在のはずの彼らの存在感が、どうしても大きくなっていく一方。
12月31日の本番生放送でも、大トリを務めた嵐が最後に披露した「One Love」のセットが花をふんだんに使ったもので、ネット上では、SMAPの「世界に一つだけの花」を想起させるという声が相次いでいた。