JR西日本は21日、東海道・山陽新幹線車両N700Aの追加投入を発表した。700系の置換えとして同社が投入した9編成に加え、2017~2019年度に15編成を投入。2019年度末には同社保有の新幹線車両のうち40編成がN700Aタイプとなる。
追加投入される編成では、新たなブレーキライニング(車両とともに回転するブレーキディスクを挟み込み、車両を減速、停止させる部品)の採用により、従来のN700Aと比べて地震ブレーキの停止距離を約5%短縮するほか、パンタグラフに状態監視機能を追加し、台車振動検知システムを改良するなど、故障を未然に防ぐ機能も強化。さらなる安全安定輸送の実現、快適性の向上を図るとしている。
JR西日本所有のN700Aは今後、2017年度に3編成、2018年度に6編成、2019年度に6編成の計15編成を投入する計画で、2019年度末までに東海道・山陽新幹線を直通する700系はすべて置換え完了となる。既存のN700系・N700A(計25編成)も2017年度以降、追加投入編成の特徴を反映する改造工事を順次行う予定。博多総合車両所での全般検査に合わせ、1編成あたり1カ月程度の工期で改造を実施するという。