日本生産性本部は12月19日、「労働生産性の国際比較 2016年版」を発表した。

政府目標実現に必要な労働生産性上昇率は?

GDP基準(2008SNA)改定後のGDPを基にした、政府目標のGDP600兆円実現に必要となる実質労働生産性上昇率は年率+1.4%(時間当たり)。これは1990年代後半とほぼ同水準で、基準改定前(+2.6%:1980年代前半の水準に相当)から1.2%ポイント低下しているという。

労働生産性上昇率

OECDデータに基づく2015年の日本の時間当たり労働生産性は42.1ドル(4,439円)。5位の米国(68.3ドル)の6割強にとどまり、順位はOECD加盟35カ国中20位だった。トップ3は、1位ルクセンブルク(95.0ドル)、2位(アイルランド(87.3ドル)、3位ノルウェー(81.3ドル)。

日本の1人当たり労働生産性は7万4,315ドル(783万円)で、OECD加盟国中22位。トップ3は、1位アイルランド(15万8,963円)、2位ルクセンブルク(14万3,158円)、3位米国(12万1,187円)となった。

GDP基準改定後の数値をもとに試算したところ、2015年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり名目付加価値)は44.8ドル(4,718円/購買力平価(PPP)換算)。従来基準から6.3%上昇し、順位も20位から19位にランクアップした。

1人当たり労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は7万8,997ドル(832万円)。順位は従来基準と同じ22位だった。