JR九州が2017年3月4日に実施するダイヤ改正で、熊本~人吉間の特急「かわせみ やませみ」がデビューする。また、熊本~吉松間で運転される下り「いさぶろう1号」・上り「しんぺい4号」に関して、熊本~人吉間を特急列車とすることも発表された。
同社11番目のD&S列車「かわせみ やませみ」は気動車2両編成で、列車名は球磨川流域に生息する「かわせみ(翡翠)」「やませみ(山翡翠)」に由来する。肥薩線の「川線」と呼ばれる区間を走ることから、球磨川の水面の色や沿線の自然をイメージした「川線」にふさわしい外観デザインに。車内の随所に人吉球磨産のヒノキや杉を使用し、座席はリクライニングシート、ボックス席、窓向きのカウンター席などを配置するという。
ダイヤ改正に合わせてデビューする特急「かわせみ やませみ」は、熊本~人吉間で3往復運転。「かわせみ やませみ1号」が熊本駅7時12分発・人吉駅8時44分着、「かわせみ やませみ2号」が人吉駅9時30分発・熊本駅10時59分着、「かわせみ やませみ3号」が熊本駅11時23分発・人吉駅13時1分着、「かわせみ やませみ4号」が人吉駅13時20分発・熊本駅15時1分着、「かわせみ やませみ5号」が熊本駅15時24分発・人吉駅16時58分着、「かわせみ やませみ6号」が人吉駅17時25分発・熊本駅18時55分着となる。
現在、熊本・八代~人吉間では快速列車が4往復運転されており、深夜の下り1本、朝の上り1本を除く3往復とほぼ同じ時間帯にダイヤ改正後の「かわせみ やませみ」が設定されている。人吉駅では、下り特急「かわせみ やませみ3号」から「いさぶろう3号」へ、上り「しんぺい2号」から特急「かわせみ やませみ4号」へ接続が図られる。
肥薩線の「山線」と呼ばれる区間を走るD&S列車「いさぶろう」(下り)・「しんぺい」(上り)は、2016年3月ダイヤ改正から熊本~吉松間1往復、人吉~吉松間1往復の設定となっている。来年3月のダイヤ改正後も運転区間や時刻は変わらないが、下り「いさぶろう1号」・上り「しんぺい4号」は熊本~人吉間を特急列車として走ることになった。人吉~吉松間はこれまで通り、下り2本・上り2本ともに普通列車で運転される。
肥薩線ではその他、熊本~人吉間の臨時「SL人吉」、吉松~鹿児島中央間で2往復運転される特急「はやとの風」といったD&S列車がダイヤ改正後も運転される予定だ。