JR東日本が2017年3月4日に実施するダイヤ改正で、東北エリアでは磐越西線郡山~会津若松・喜多方間の運転体系見直し、仙台空港アクセス線の列車増発などが進められる。北上線では快速列車が計6本設定される。
磐越西線の電化区間である郡山~会津若松・喜多方間では、おもに719系が快速・普通列車に使用されており、車体前面・側面に「あかべぇ」をデザインした編成も活躍中。来年3月のダイヤ改正で、磐越西線の運転体系が見直されることになり、その一環で新たにE721系を投入することが明らかにされた。ダイヤ改正後の磐越西線では、一部列車を除きワンマン運転も開始されるという。
快速列車はダイヤ改正後も上下各7本運転。郡山~会津若松間の停車パターンが見直され、途中、郡山市内に開業予定の新駅・郡山富田(こおりやまとみた)駅をはじめ、喜久田駅、磐梯熱海駅、猪苗代駅、磐梯町駅にすべての快速列車が停車する。郡山~磐梯熱海間では普通列車が1往復増発され、下りは郡山駅7時31分発・磐梯熱海駅7時50分着、上りは磐梯熱海駅7時56分発・郡山駅8時13分着。朝の通勤通学時間帯の利便性向上を図る。
なお、郡山~喜久田間の新駅・郡山富田駅は4月1日に開業予定で、快速列車を含むすべての列車が停車する。郡山富田駅の開業に合わせ、現在は運転再開前の営業キロで運賃を計算している常磐線駒ケ嶺~浜吉田間(内陸へ移設された新ルートとなり、営業キロも変更)は4月1日以降、運転再開後の営業キロで計算した運賃に変更されるとのこと。
仙台空港アクセス線で列車増発、始発列車繰上げ・最終列車繰下げも
12月10日に相馬~浜吉田間が運転再開した常磐線では、現行の小高駅12時30分発・原ノ町駅12時40分着の普通列車と原ノ町駅12時59分発・仙台駅14時18分着の普通列車が来年3月のダイヤ改正から直通運転となり、原ノ町駅での乗換えが不要に。ダイヤ改正後の小高~仙台間直通列車は下り・上り1本ずつとなる。
仙台空港アクセス線はダイヤ改正で計3往復増発。早朝5時台に普通列車を1往復新設して始発列車の時刻を繰り上げるほか、日中時間帯に快速列車1往復、深夜22~23時台に普通列車1往復を新たに設定し、仙台~仙台空港間の利便性向上を図る。最終列車は仙台発(上り)・仙台空港発(下り)ともに現在より10分繰り下げられる。
東北新幹線と接続する北上駅と奥羽本線横手駅を結ぶ北上線では、速達化に関する要望を受け、来年3月のダイヤ改正から快速列車を運転開始する。現行の普通列車のうち下り(北上発横手行)4本・上り(横手発北上行)2本を種別変更し、途中の小松川駅、平石駅、矢美津駅は通過。各列車とも4~9分程度の到達時分短縮(早朝の下り1本は除く)となる。
東北エリアの在来線では、その他の路線でも利用状況に合わせた列車の見直し(運転区間・編成両数の変更、利用の少ない列車の運転取りやめ)や接続改善などが進められる。なお、奥羽本線赤岩駅は冬の期間中、すべての普通列車が通過しており、今年度も12月1日から3月25日まで全列車通過に。JR東日本仙台支社は赤岩駅に関して、3月26日以降も引き続き全列車通過する「通年通過駅」とすることを発表している。