マツダは15日、新型「CX-5」発表会を実施した。同日から全国のマツダ販売店で予約受付を開始し、発売日は2017年2月2日(予定)。マツダが持つデザイン・技術のすべてを磨き上げ、あらゆる領域で「走る歓び」を深化させたクロスオーバーSUVとなった。

マツダ新型「CX-5」の発表会が行われた

「CX-5」は2012年2月、マツダ新世代商品群の第1弾として発売され、現在はマツダのグローバル販売の1/4を占める基幹車種のひとつに。発表会で登壇したマツダ代表取締役社長兼CEO、小飼雅道氏は新型「CX-5」について「この商品は現時点で150万台販売しており、その間に多くの方々から改善点などの指摘をいただきました。それらの声をもとに、愚直に改良に取り組んだ結果がこの新商品に盛り込まれています」と語った。

続いて新型「CX-5」主査の児玉眞也氏、チーフデザイナーの諌山慎一氏が商品説明を行った。児玉氏は新型「CX-5」の開発にあたり、「際立つデザイン、考え抜かれた機能、意のままの走り、そのすべてを一段高いレベルに引き上げることをめざしました」「走りに代表されるドライバーの歓びと、快適性・静粛性といった同乗者の歓びは違う次元にあると思われがちですが、我々はクルマの本質を突き詰めることで、ドライバーと同乗者は同じ歓びを共有できるはずだと考えました」と振り返った。

マツダ新世代商品では初のフルモデルチェンジとなる新型「CX-5」のキーワードは「すべてのお客さまを笑顔にするSUV」。車両運動制御技術「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」の第1弾「G-ベクタリング コントロール」を搭載し、ドライバーの意のままに反応する挙動、すべての乗員の体の揺れを抑える快適な乗り心地を実現するとともに、高い静粛性や後席の居住性も確保した。外観は上質で精悍なデザインとなり、新開発のボディカラー「ソウルレッドクリスタルメタリック」がその造形をさらに際立たせる。

「色と造形は表裏一体という思想の下、ソウルレッドクリスタルメタリックを開発しました。これまでのソウルレッドと比べて色の鮮やかさを20%、色の深みを50%増すことで、瑞々しく艶やかな透明感を実現しています」と諌山氏は言う。

新型「CX-5」の発表会に(写真左から)諌山慎一氏、児玉眞也氏、小飼雅道氏が登壇

「ソウルレッドクリスタルメタリック」「マシーングレープレミアムメタリック」のモデルが並ぶ

新型「CX-5」では、ボディとキャビンのバランスを見直すことで美しいフォルムに近づけたという。車内も広がりのある快適な空間とし、シートやデコレーションパネルの質感も見直すなど、すべての乗員が心地良さを感じられる内装へと進化している。「マツダのクルマが皆様の心をときめかせる存在でありたい。人生の豊かさを感じられるデザインを生み出したい。そのために深い輝きと上質な空間を作り込みました」と諌山氏は話した。

安全性能やヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)の領域においても進化した。運転中の不安全行動の低減を目的に、新たにフロントガラスに情報表示するアクティブ・ドライビング・ディスプレイを採用。マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)は追従可能な速度域の下限を従来の30km/hから0km/hに拡大し、0~100km/hの間での追従走行を可能とした。「乗る人すべてに『走る歓び』を提供し、クルマとの関係を一層深めたい。そんな我々の挑戦から生まれた新型CX-5が、お客様に笑顔をお届けし、人生をより豊かにしてくれる1台になるものと確信しています」と児玉氏は述べた。

新型「CX-5」のボディカラーは新開発の「ソウルレッドクリスタルメタリック」をはじめ、「マシーングレープレミアムメタリック」など全8色を設定。インテリアカラーはレザー2種類(ピュアホワイト / ブラック)とファブリック1種類(ブラック)を設定した。パワートレインは「SKYACTIV-G 2.0」「SKYACTIV-G 2.5」「SKYACTIV-D 2.2」の3種類。ガソリンエンジン搭載車の価格は246万2,400~321万3,000円、ディーゼルエンジン搭載車の価格は277万5,600~352万6,200円(ともに税込)となっている。

なお、新型「CX-5」の発表に合わせ、プロトタイプ車両の先行展示イベントも開催。発表当日の15日に開催された渋谷ヒカリエでのイベントを皮切りに、16日以降も東京・大阪・名古屋など全国6都市での開催を予定している。名古屋を除く5都市で「ロードスター RF」の展示も行われるとのこと。