トヨタ自動車は14日、コンパクトSUVの新型車「C-HR」を発売した。同車はデザインと走りに徹底してこだわったクルマづくりの構造改革であるTNGA(Toyota New Global Architecture)第2号車として投入される。

トヨタ「C-HR G」(メタルストリームメタリック)

新型車「C-HR」は、TNGA第1号車「プリウス」と共通のプラットフォームとしつつ、世界のさまざまな道で走行テストを行い、欧州の一般道路でのステアリングやショックアブソーバーのチューニングなどを実施し、運動性能にこだわった"味付け"を施した。

ドライバーの操作に対してクルマが即座に反応する「レスポンス」、ドライバーの操作量に対してクルマが忠実に応答し、修正の必要がない「リニアリティ」、車速・横G・路面状況などに左右されずクルマの応答がつねに一貫している「コンシステンシー」を突き詰め、「C-HR」のコンセプトでもある「我が意の走り」を追求している。5月には「TOYOTA GAZOO Racing」の活動を通じて、ドイツで開催された第44回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに「C-HR Racing」が参戦。完走を果たした。

トヨタ「C-HR Racing」。ニュルブルクリンク24時間レースで完走を果たした

デザインにもこだわり、とくに外形デザインはデザイナーの思いをそのままの形で実現することをめざして開発された。「センシュアル スピード-クロス」をキーワードに、スピード感あるキャビン形状や彫刻的な面造形、ダイヤモンドをモチーフに強く絞り込んだボディと大きく張り出したホイールフレアの対比など、独創的なスタイルを追求している。

「C-HR」は高効率・小型・軽量化を追求したハイブリッドシステムを搭載した「S」「G」、1.2リットルターボエンジンを搭載した「S-T」「G-T」の4グレードを用意。ハイブリッド車のJC08モード走行燃費は30.2km/リットル、1.2リットルターボ車(レギュラーガソリン仕様)のJC08モード走行燃費は15.4km/リットルとなり、ともにエコカー減税の対象とした。12月14日から全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店で販売開始され、価格は「S-T」251万6,400円、「G-T」277万5,600円、「S」264万6,000円、「G」290万5,200円(価格はすべて税込)。

なお、新型車「C-HR」は2017年1月2・3日に開催される「第93回箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)」の運営車両として使用される予定だ。