主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」は12月12日、「働く女性の2016年」をテーマに主婦会員に向けてアンケート調査を実施。約8割の回答者が「女性が働きやすくなった実感がない」と答えた。

「女性が働きやすくなった実感がない」と答えた人は昨年同時期に比べ6.9ポイント増えている

同調査は2016年11月16日から12月1日の期間に、同社の主婦会員を対象としてインターネット上で行ったもの。628名から回答を得た。

この中で、「2016年、女性の活躍推進が掲げられるようになって『女性が働きやすくなった』実感はありますか?」という質問には、78.3%が「ない」と回答。また「2016年は『女性が働く』ことについて、どのような年だったと思いますか?」との問いには、38.7%の人が「保育園不足やマタハラなど、働き続けることがこれまでより難しくなった年」と答えた。

38.7%の人が「保育園不足やマタハラなど、働き続けることがこれまでより難しくなった年」と答えた

さらに政府が「イクメン」「イクボス」を推奨していることを背景として「夫の意識、行動に変化はあったと思いますか」と尋ねると、78.3%の人が「あまり変わらない」と答えている。

78.3%の人が「あまり変わらない」と回答

同調査では「2016年はどんな年だったか」をテーマにフリーコメントも集めていて、このうち、40代の女性は「社会保険の加入要件が改定され、これまで以上に働きにくくなった年」という意見を寄せている。

ほかにも、「シングルマザーが子どもとの時間を大事にしていたら仕事なんか決まらない年」(40代女性)、「女性活用というスローガンと、制度の変更等現実がズレていた年」(40代女性)、「女性が仕事、家事、育児など全てをこなすスーパーウーマンであることを強いられる年」(40代女性)、「表面上は働きやすくなったかもしれないが、実際は何も変わっていない」(60代女性)などの意見があった。

同調査の結果について、しゅふJOB総研の川上敬太郎所長は「女性の仕事優先度が高まれば高まるほど、男性の意識・行動の変化への期待感はさらに高まるはずです。今回のアンケート結果は、全ての男性に対する警告のように見えます」などとコメントしている。