ソニーマーケティングは12月9日、デジタル一眼カメラ「α」ユーザーの活動をサポートする「α Plaza」を、銀座、名古屋、大阪、福岡天神にあるソニーストア内にオープンした。記者発表会では、α Plazaをオープンするに至った背景、サービス内容などが説明された。
発表会ではソニーマーケティング 代表取締役社長である河野弘氏が登壇、「業界としては、レンズ固定式カメラ、レンズ交換式カメラを合わせた数字は若干下がり気味」としながらも、「高級コンパクトカメラに関してはRX100シリーズが牽引し、非常に大きく成長している」と同社のカメラ事業が好調であることを報告した。
レンズ交換式カメラについても、「α7R II」と「α7S II」がともに好調な売れ行きを見せていると語った。α7R IIは、4,240万画素の裏面照射型・フルサイズCMOSセンサーを搭載し、世界最多の399点測距、像面位相差AFを搭載したハイエンドモデル。一方のα7S IIは、最高でISO409600で撮影可能な高感度対応モデルだ。ともに5軸ボディ内手ブレ補正機構を搭載し、全画素読み出しで4K動画記録ができる特徴を持つ。この製品のおかけで「レンズ交換式カメラについてもフルサイズ機を中心に大幅にソニーのシェアが上がっている」とのことだ。
ハイエンドモデルが国内外のプロのフォトグラファー、ビデオグラファーに使われはじめたことから、2014年5月に「ソニー・イメージング・プロ・サポート」サービスを開始。こちらの会員数もα7R II、α7S IIの発売を機に伸びており、2016年12月現在では前年同月比で約2倍の会員加入数を記録し、好調に推移している。中でも雑誌や広告など、商用写真を中心に撮影しているフォトグラファーの増加が目立っているとのことだ。
そこで、次のステップアップとして計画したのが、すべてのαユーザーにプロ・サポートで培ったクオリティを提供する「α Plaza」の開設だ。まず12月8日に、銀座、名古屋、大阪、福岡天神の4カ所をオープン、続いて2017年の春に札幌もオープンする予定だ。河野氏はαについて、「過去にない新たな価値を提案し続ける」「将来にわたってカメラシステムを発展・強化する」「カメラユーザーの創作活動を支援する」、この3つをコンセプトに今後も事業展開していくと語った。
ソニーストア 銀座のα Plazaの様子
ソニー・イメージング・プロ・サポートの主なサービス内容
修理:修理期間中の代替機の貸出、熟練したプロサポートスタッフによる修理体制(α Plaza内では修理しない)。
センサークリーニング
試用貸出:本体、レンズ全機種の貸出、動画撮影パッケージなどの貸出、マイク・ライト・PC・ソフトなど、他社の協力を得ての貸出を行う。
お問い合わせ、その他:専用カウンターでの対面面談、コンサルティング、会員専用ダイヤルの設置、会員向けセミナー開催などの情報提供を行う。
一般向けの主なサービス内容
αテクニカルアドバイザーによるプロ品質の対面サポート:専門知識を持つαテクニカルアドバイザーが、機材のクリーニング(有料)、商品の技術的な問い合わせ、使い方相談などに対応する。
αアカデミー開校:基本的な使い方から専門的な撮影テクニックまで、無料体験会から有料セミナーまで開催する。2017年の春には継続的に学べるスクール形式の「αアカデミー」を開校する。
αユーザー共通
新製品体験・先行展示:最新のカメラやレンズを試せるほか、発売前の製品をいち早く体感できる先行展示も行う。
ギャラリースペース:プロの写真家や映像作家が手掛けた作品を展示するほか、地域に密着した地元の写真展など行うコミュニティスペースとしても活用する。会場では写真プリントを展示するだけでなく、4K対応テレビを使用した高品質映像の作品展示も可能。