カオナビは12月9日、企業内の「褒める」文化に関する調査結果を発表した。調査期間は2016年10月21~22日、有効回答は20代~60代の経営者・役員、管理職、社会人(一般社員)412人。
部下が仕事上の成果を上げたときに、直接顔を見て褒めることがモチベーションの向上につながると考えるか尋ねたところ、マネジメント層の95.1%が「そう思う」と回答。一方、「そう思わない」は4.9%にとどまった。
部下のねぎらい方は、「直接声をかけて顔を見て褒める」が82.0%で最多。以下、「給与や賞与、インセンティブ等の報酬をアップする/アップさせるよう助言する」が44.7%、「昇進させる、または責任ある立場に抜てきする/昇格・抜てきするよう助言する」が39.8%と続いた。
「勤務先の社員の顔と名前が一致しないことでおきた失敗談や不都合な経験」を聞いたところ、「同じ名字の部下が3人いて、いつまでも覚えてくれないと言われた」「名前で呼ぶことができなくて、声をかける機を逸したり、間違えて気まずい思いをしたりしたことがある」「人事評価関連資料を確認している際に、具体的な人物と結びつかないことがある」といった声が上がった。
また「一般社員が名前を覚えられていないと感じた瞬間」については「他の人の名前は呼ばれたのに、自分が呼ばれなかったとき」「出張先で落ち合うことになっていたが、名前も顔も覚えられていなかったため、なかなか合流することができなかったとき」「デスクに座っているのに、探していたとき」などがよせられた。
なお、「社員の顔と名前が一致しないことがある」と答えた人も59.2%に上ることが判明。同社は「部下の顔と名前の不一致の結果、直接褒めることができない(褒めてもらえない)可能性もある」と指摘している。
部下のスキルや特性などを知ることができるデジタルツール(人事管理システム等)の導入率は42.2%で、依然として社員名簿などアナログな手法で確認している企業が多いことがわかった。
社会人に仕事のモチベーションが高まるきっかけを聞くと、1位「給料がアップした」が53.6%、2位「お客さまにありがとうと言われた」が52.2%などとなり、金銭的報酬と同様に社会的報酬でもモチベーションが高まることが明らかになった。