短納期でビジネスチャンスを逃がさないワークステーション
ドスパラはこのほど、法人向けワークステーション「DP EXPERT WS1/同WS2」を発表した。すでに東京・大阪の法人営業部では先行販売を実施しており、12月9日から5店舗にて実記の展示も行う。標準構成ならば最短3日で出荷。将来は店頭での即納も目指すという。
DP EXPERT WS1はIntel Xeon E5-1620v4を搭載したエントリ向けワークステーション |
DP EXPERT WS2は2基のIntel Xeon E5-2620v4を搭載したミドルクラスワークステーション |
ドスパラ 代表取締役社長の西尾伸雄氏 |
説明会ではまず、ドスパラ 代表取締役社長の西尾伸雄氏が製品の概要を紹介。従来のワークステーションは注文から納入されるまでの期間が長く、クリエイターのチャンスを逃してしまうとしたうえで、ドスパラのワークステーションは短納期かつ低コストで提供できるほか、店頭で実際にパフォーマンスを確認してから購入できるとメリットを説明した。
現在、東京と大阪の法人営業部で先行販売を行っているが、2017年1月をめどに全国22店舗と通販サイトで順次取り扱いを開始する。さらに札幌店、秋葉原パーツ館、大阪なんば店、京都店、神戸・三宮店の5店舗で12月9日より実機展示を開始し、パフォーマンスを実際に体験することができる。
今回発表された製品はエントリ向けXEONシングルプロセッサのWS1(255,000円:税別)とデュアルプロセッサのWS2(497,000円:税別)。基本仕様ならば最短3日だが、オプション変更を行っても比較的短納期で提供できるという。
なお、発売を記念して各製品30台ずつのキャンペーンを実施。本体価格の10,000円引き、もしくはHDDの容量アップグレードが行える。
映像製作の現場におけるワークステーションの価値
旭プロダクション 常務取締役 技術本部部長 八木寛文氏 |
説明会では2名のゲストが登壇。数多くのアニメーションを製作する旭プロダクションの常務取締役 技術本部部長 八木寛文氏は、自らのキャリアを追う形で、映像制作とコンピューターとの付き合いを紹介。これまで映像制作に必要なPCを自ら検討・調達していたという。
しかし、すべてのクリエイターが自ら機材を検討できるわけではい。PCリテラシーがそれほど高くないケースに加え、アニメーションの製作現場は、個人事業主が多く、自分で機材を購入して試す余裕もない。
八木氏は映像製作において業界標準になっているソフトウェアである「After Effects」のように、ハードウェアでも標準となる機器を提案することが業界全体の利益に繋がるという。また、サポートを含めた協力関係を構築できるベンダが必要になるという。
Blackmagic Design 営業部セールスマネージャーの下山菜穂氏 |
続いて、Blackmagic Design 営業部セールスマネージャーの下山菜穂氏が登壇し、DaVinci Resolveを紹介。DaVinci Resolveは、動画作成で必要なカラーコレクション(撮影ごとに異なる色情報のマッチングや変更)を行うもので、世界のカラリストから支持を得ているソフトウェアだ。
無償版でも有償版の90%の機能が利用できるが、有償版ではGPUの機能や4Kを超える動画出力、エフェクト類が利用できるようになる。WS1のカスタマイズモデルを使ったデモンストレーションでは、4KのProResやChinema DNGなどの高品位なソース動画でもサクサク動作することを示していた。
なお、「DP EXPERT」では、グラフィックスにNVIDIA Quadro K620 2GBを標準で採用しているが、Blackmagic Design向けモデルのように他のGPUも選択可能。質疑応答では将来GeForce GTX 1080やTitan Xを選択できることを示唆していた。