日本航空(以下、JAL)と野村総合研究所は、通常の半分以下のマイルで、羽田空港からJALグループの直行便が出ている、日本各地の「どこか」の空港に行けるサービスを共同開発した。思いがけない地域への旅行体験ができるワクワク感が話題を呼びそうだ。
国内のどこに行くか分からないサービス
2社が共同開発した新サービス「どこかにマイル」は、JALマイレージバンク日本地区会員向けに、通常の半分以下の6000マイルで、国内線の往復航空券が交換できるというもの。
対象となるのは、羽田空港から直行便が出ている国内34路線。「どこかにマイル」専用ページにアクセスして、日付(往路搭乗日の1カ月前から7日前まで)や人数(4人まで)、時間帯を入力すると、4つの行き先候補が表示され、申し込み決定後、3日以内に行き先決定の知らせが届く。希望した日の便の空席状況などから、候補が表示されるが、検索をするたびに行き先候補が変わるので、候補に納得してから申し込むことができる。12月12日(月)の午前11時から開始される。
旅行会社による行き先が分からないミステリーツアーは今までにもあったが、航空会社が、「どこかに」行けるサービスを始めるのは、日本国内で初めてのこと。ちなみに、期間限定のサービスというわけではないそうだ。
申し込み者にとっては、どこに行くか分からないワクワク感とともに、自分で選んだら行かないような場所への旅行ができるので、今まで知らなかった地方の魅力を発見できる楽しみが享受できる。一方、地方にとっては、そのサービスを利用しなければ来ることがなかったかもしれない人が来るため、地元の良さを知ってもらい、地域の活性につなげる機会が増えることになる。
マイルの利便性を上げ利用者拡大が狙える
このサービスによって、今まで、航空券と交換できるほどマイルがたまっていなかった人の旅行機会が拡大する。内容のおもしろさからも、サービススタート時の注目が高まりそうだが、利用した人のSNS投稿などから、さらに話題を呼び、サービスを利用したいとの声は高まるのではないか。だが、当然現金を持っていても、マイルが必要分たまっていなければ、このサービスは利用できないため、人気の高まりは、JALのマイレージサービスの利用拡大にもつながるだろう。