ルイスマーケティングは11月29日、2015年に中国人消費者が日本で購買した金額の総計予測を発表した。
越境ECサイト、売上1位はカルビー「フルグラ」
日本政府観光局(JNTO)によると、2015年の中国人旅行者による消費額は1兆4,174億円で、うち買い物に占める金額は8,089億円。また経済産業省の発表では、2015年に中国人が日本から越境ECで購入した金額は7,956億円に上る。
近年、急伸している中国の並行輸入(ソーシャルバイヤーによる販売)市場をみると、2014年は前年比100%以上伸びて3兆円。ルイスマーケティングが越境ECサイト「天猫国際」の国別売上から類推したところ、2015年時点における日本商品の売上は約6,000億円となる。
上記の結果、「中国人旅行者」「越境EC」「並行輸入」の3市場の合計は2兆2,045億円で、年間小売総額の4.4%を占める。また今後の伸びを合計すると、2018年の市場規模は4兆5,623億円、年間小売総額に占める比率は9.12%まで伸びると見込んでいる。
また、大手越境ECサイト「タオバオ」における日本商品の月間販売数量と金額をみると、月刊販売数量1位はカルビー「フルグラ」(13万2,400個、728万2,000元)、2位は花王「ビオレ日焼け止め(各種)」(8万4,000個、546万元)、3位はカネボウ「ビューティークリアパウダー(Suisai)」(5万個/内1粒バラ売りは2万個、293万元)となり、上位10アイテムの月間売上は6億1,193万円(為替レート:2016年3月)に達した。
なお、同社によると中国人消費者の実態としては「タオバオ」「天猫国際」での流通額の10~20倍は購入しているという。