小倉智昭キャスター(69)が、27日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)で、津波警報時の各局のアナウンスについて苦言を呈した。

小倉智昭

22日早朝、福島沖を震源とする地震が発生し、震度5弱の揺れを観測。仙台港では東日本大震災以降で最大となる1.4メートルの津波が到達した。地震発生時、各局のアナウンサーは「今すぐ避難してください」「東日本大震災を思い出してください」などと強い口調で呼びかけていた。

このことが番組内で取り上げられると、「ちょっと嫌だなと思っているのは」と表情を曇らせる小倉。担当している同局系情報番組『とくダネ!』では、緊急地震速報に合わせてすぐに原稿が届くが、梅津弥英子アナウンサーと笠井信輔アナウンサーが読み、「僕には読ませてくれない」という。

その理由は、「僕がその言葉通り読まないことを(スタッフが)分かっているから」。小倉は「その時の情報をできるだけ分かりやすく伝えたい。紋切り型に、頭ごなしに『逃げてください』『東日本大震災を思い出してください』という言い方は嫌」とキャスターとしてのこだわりを主張する。

「各局それをやって、これからあのクラスの地震のたびにこれをやるのか。そうなると、いざ大きな地震が来た時にまた逃げ遅れたりする人が出てくるんじゃないか」と危惧する小倉。「普通の言葉で伝えたい」と言い、「どちらがいいかは、受けとめる皆さんの考え方」と最後は視聴者に判断をゆだねた。