iPhoneには位置情報機能があり、内蔵のGPSチップと通信回線(セルラー/Wi-Fi)を利用した「A-GPS」により、かなり正確に現在位置を知ることができる。この機能があるからこそ、地図アプリで現在地に基づいたルート案内を実現できるのだ。
現在地がわかれば、その経度/緯度情報を手がかりに現在地の住所を調べることも可能だが、いちいち地図アプリを起動しなければならない点が面倒だ。iOSに標準装備の『マップ』を例にすると、て現在地を表示するよう画面を更新(矢印ボタンをタップ)、現在地付近をタップしなければならない。
細かい地番はいらないからざっくりとした現在地を知りたい場合には、『コンパス』など他のアプリを使うほうが速いケースもあるが、よりスピーディーな方法がある。iOS 10で強化された『マップ』のウィジェットを登録しておき、それを表示すればいいのだ。
準備はかんたん、ウィジェット画面のいちばん下にある「編集」ボタンをタップし、現れた「ウィジェットを追加」画面に「天気」ウイジェットが登録されていることを確認しよう。作業はこれだけでOK、あとは移動してウィジェット画面を表示すればいい。「天気」ウィジェットは現在地の天気だけでなく、現在地の行政区分を表示してくることに着目したわけだ。
種明かしをすれば単純な話だが、同様の機能を備えたアプリ/ウィジェットは意外に見当たらない。『Google Maps』の「付近の乗換案内」ウィジェットは、駅やバス停の名称を表示してはくれるものの、何市の何区にいるかは周囲の地理に明るくなければわからない。ただし、行政区分上は港区にある品川駅や、品川区にある目黒駅で表示すると混乱してしまうかもしれないので、状況にあわせて活用してほしい。