映像作家の庵野秀明氏が22日、東京・ラフォーレミュージアム原宿にて開催される「株式会社カラー10周年記念展~過去(これまで)のエヴァと、未来(これから)のエヴァ。そして現在(いま)のスタジオカラー。~」(会期:11月23~30日)のプレス内覧会に登場。囲み取材では、取材陣から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4作目となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』に関する質問が飛んだ。
記者からの「いつごろ見られそうでしょうか? 東京オリンピックまでには見れますか?」との質問に庵野氏は、「いやあ、わからないですね。これはうちだけの配給じゃないので、配給会社の詰めもあるのでわからない」と回答。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は、複数の会社による製作委員会方式ではなくカラーによる全額出資で制作。一方で配給は『序』『破』がクロックワークスと、『Q』がティ・ジョイと共同での配給となっており、今回も他社との共同での配給となるようだ。そういった事情からか、公開日については庵野氏からの明言はなかった。
だが、来場者全員特典として配布される「株式会社カラー 10周年記念冊子」に収録されている、庵野氏の妻でカラー取締役の安野モヨコ氏が手掛けた描きおろし漫画「よい子のれきしえほん おおきなカブ(株)」においては、スタッフの「(『シン・ゴジラ』の)次どうするんですか?」の問いにおじいさん(=庵野氏)が「カブ…植えるよ、育てるよ…!」と前向きなセリフを発しており、新たなカブ(=『シン・エヴァンゲリオン』)の制作は着実に進んでいるのではないかと想像させた。
また、イベントが「株式会社カラー10周年記念展~過去のエヴァと、未来のエヴァ。そして現在のスタジオカラー。~」だけに、カラーのこれからの10年について質問を受けた庵野氏は、「おもしろいものを作り続けたい。僕もそうだし、僕以外の人にも作ってほしい。そういう場になれば……」と答えていた。
なお、大ヒットした『シン・ゴジラ』がその1年を象徴する「2016ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたことから、授賞式に出席するかどうか問われた庵野氏は、「出ないです」ときっぱり。「東宝の人が行けばいいんじゃないでしょうか」と続けた。
「株式会社カラー10周年記念展~過去のエヴァと、未来のエヴァ。そして現在のスタジオカラー。~」は、庵野氏が代表を務めるカラーが2016年5月に創立10周年を迎えたことを記念して企画された初の大規模展示イベント。初公開を含む原画や資料の展示のほか、会場限定アイテムの販売も行う。会期は11月23~30日で、入場料は500円。