再春館製薬所はこのほど、「睡眠と美容」に関する調査結果を発表した。同調査は10月25日~26日、「忙しい朝」を過ごしている30~40代有職女性500名を対象にインターネットで実施したもの。

忙しい朝に、「メイク時間」と「睡眠時間」のいずれかを選べるとしたら、どちらにしますか?

忙しい朝の時間に優先したいことを聞くと、最も多い回答は「食事」(77%)となった。2位は「メイク」(76%)、3位は「(ニュースを見るなど)情報収集」(50%)となっている。

忙しい朝に「メイク時間」と「睡眠時間」のいずれかを選べるとしたら、どちらにするか尋ねたところ、「メイク時間」派が43%、「睡眠時間」派が57%で、睡眠時間を選んだ人の方が多かった。

「メイク」と回答した人にその理由を聞くと、「接客業なので、睡眠時間を削ってメイクしている」(34歳)、「メイクをしないと見た目も気持ちもONにならない」(36歳)といった声が寄せられた。一方「睡眠時間」と回答した人の意見は、「睡眠が取れていれば肌のキメ、顔色も違う」(49歳)などだった。

寝不足の状態で朝を迎えることが多いか尋ねたところ、75%が「ある」と答えた。また、67%が「長く眠っているのに朝すっきり目覚められないことがある」と答えており、睡眠の長さよりも質に悩みを抱えている人が多いことがわかった。

長く眠っているのに朝すっきり目覚められないことがありますか?

「睡眠の質」が下がったときどんな変化が起きるか尋ねると、92%が「見た目が老けて見えると思う」と回答した。どの程度老けて見えるか聞くと、77%が「3歳以上」、65%が「5歳以上」と答えている。

睡眠の質の低下で、見た目が5歳以上老けて見えると思いますか?

続いて「睡眠の質」が下がったとき、具体的にどのようなことを感じるか尋ねた。その結果、「肌にハリがなくクマがひどい」(34歳)、「化粧のノリも悪く、肌がかさかさなのでファンデも粉浮きする」(36歳)、「肌がどんよりとトーンが暗く、しみも目立ち、化粧でごまかしがきかない感じ」(41歳)といったコメントが寄せられた。

しのぶ皮膚科・蘇原しのぶ院長によると、日中の紫外線や活性酸素などによりダメージを受けた肌細胞は、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって修復されるという。「成長ホルモンは、肌の生まれ変わりも促進させます。睡眠をおろそかにすると肌ダメージが蓄積し、老化を早めることにもつながります」。

成長ホルモンは、睡眠開始後3時間以内に、質のよい深い眠りに入ると分泌される。そのため、長い睡眠時間よりも、質のよい睡眠をとることを心がけることが大切とのこと。たとえ短くても、睡眠の質を高めることを心がけるといいという。

ベッドに入ってもなかなか寝つけない人や、すぐに目が覚めてしまう人は、体内時計が乱れている可能性もあるとのこと。蘇原院長は、「毎朝決まった時間に起きて光を浴び、夜はテレビやスマホなどの光刺激を避けること。3食の食事もなるべく決まった時間にとることがポイントです。体内時計が整うと、睡眠の質が高まります」とアドバイスしている。