「保険」って、どういう意味?

「保険」という言葉の意味は、『もしもの時に備えて、あらかじめみんなでお金を出し合い、実際にリスクが起こった時に、プールしていたお金で、その人の経済的な損失を補い合う、という仕組み』のことを言います。ですから、国の制度である、健康保険や雇用保険なども「保険」といいますし、民間の保険会社で取り扱う商品も「保険」といいますよね。

このように、ひとくちに「保険」と言ってもいろいろな種類があります。

公的保険の種類と内容

初めに、国の制度である公的保険についてお知らせします。公的保険には次のような種類があります。

公的保険の種類

例えば、会社の求人情報で「社会保険完備」とある場合は、上記の保障が完備されているということです。

また、会社員の人は健康保険と厚生年金に加入していて、事業主の人などは国民健康保険と国民年金に加入しています。これらは、それぞれに支払う保険料の仕組みも違っていますし、保障内容や給付額や将来受け取る年金額なども異なっています。

民間の保険の種類は?

次に、民間の保険についてですが、これにもいくつかの種類があります。まずは、保険会社は生命保険会社と損害保険会社に分かれていて、それぞれに取り扱う商品の種類が違っています。

「生命保険」(第一分野)は人に対する保険で、「損害保険」(第二分野)はモノへの補償や賠償責任の補償、またペットへの保険も含まれています。

そして第三分野は、その中間に当たる保険、というような分類になっています。第三分野については生保会社・損保会社共に取り扱ってもいいことになっています。

民間の保険の種類

もしもの時、公的保険でカバーされる範囲の違い

例えば公的年金では、サラリーマンなどが加入する厚生年金では、毎月の収入額によって給与から引かれる保険料が違うので、その分、将来の年金受取額や、万一の時の遺族年金額も異なり、多く収めた人の方が受け取る額も多くなります。一方で、国民年金の場合は、受け取る老後の年金やもしもの時の遺族年金は、厚生年金加入者よりも低い金額となります。そのため、国民年金加入者の方が、保障が不足していることになります。

このように、もしもの時に国の公的保険でどこまでカバーされるのか、あるいはどのぐらい不足するのかは、人によって異なります。その不足分に備えるのが民間の保険の役目です。ですから、「公的保険」と「民間の保険」は密接な関係にあると言えます。

最適な保険が人それぞれに違う理由

例えば死亡保険を選ぶ時は、必要となる保障額は次のような計算式で算出します。

「(1)保障の総額」-「(2)公的保険で保障される範囲」=(3)(民間保険の)必要保障額

(1)の保障の総額は、年収や、年齢や、お子さんの人数や年齢、進む進学コースなどによって、算出します。この部分も人によって金額が違います。そして、(2)の公的保険で保障される範囲も人により違いますので、二重の違いがあるため、(1)-(2)=(3)の必要保障額は、人によってもっと異なる、ということになります。

この他、お子さんを預けて働ける環境があるかどうかや、入院や手術の時にどのような治療をしたいのか、というような環境や希望によっても選ぶ保険が違います。

まとめ

「公的保険」と「民間の保険」は密接な関係にある事がおわかりいただけましたでしょうか?

自分や家族がもしもの時に、公的保険でカバーできる部分と、それだけでは不足する保障額を知るには保険のプロに相談するのが一番早くて手っ取り早い方法です。

不足する保障を、きちんとシミュレーションして計算し、必要保障額を正しく算出することにより、無駄な保障を省いたり、節約ができたりする可能性も出てきます。この機会に自分の必要保障額を確認してみてはいかがでしょうか。

※本記載は、社会保障制度の概要を説明したものです。詳細につきましては、所轄の年金事務所等にご相談ください。

<著者プロフィール>

牧山真一

保険見直し本舗 テレマ事業本部 対面事業部中部エリアマネージャー。1979年神奈川生まれ。2009年保険見直し本舗入社後、テレマーケティング事業部にてコールセンター運営に携わる。コンサルティングアドバイザーとしても関東を中心に活動。「最適な保険選びのパートナー」として、これまで個人の保険相談から法人に至るまで数多くの保険見直し、保険相談に対応。

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