テレビ番組の美術関連会社21社による展示会「フジテレビ美術expo2016」が、東京・台場の同局本社内で開催(きょう17日まで)。今年で3回目となるこのイベントは、番組制作関係者などに最新の技術や伝統の技を紹介するもので、見学者が体験できるブースや、ショーも行われるなど、インナー向けにとどめるにはもったいないと思わせるほどの充実ぶりだ。本記事では、そんなアツい展示内容をレポートする。

入口からワクワク感がアツい

会場のエントランスでは、ニュース番組でもよく見る巨大LEDパネルでお出迎え。プロバスケットボール・Bリーグの開幕戦でも話題になった"LEDコート"に立つこともできる。

トトロに出会えそうな道を抜けると…

和をテーマにした生花装飾が登場


テレビでよく見るセット・装置がアツい

大道具の会社と小道具の会社がコラボレーションした、昔懐かしい駄菓子屋さんを再現したセット

階段かと思いきや…急斜面の坂に。コントなどバラエティ番組で活用される技術だ。


機械制御や特殊効果がアツい

人の手では操れない、重さ60kgのスチール製巨大マリオネット人形。吊るしているワイヤーを、プログラムされたモーターによって操作することで、滑らかな動作が実現できたという。今後は、より巨大サイズのもので、コンサートの演出などに利用することなどが想定されている。

バラエティ番組の罰ゲームで噴射される炭酸ガス。これを利用して、弾を発射できるのが「T-バズーカ」だ。会場ではぬいぐるみを弾にして、発射体験が行える。

音楽番組などの演出で使われるスモーク。この発生装置はどんどん小型化され、最新の製品は全長115mm×幅51mm×高さ35mm、重さ250gと片手で持てるほどになっている。


小道具・大道具の素材がアツい

アクリル板をカット・組み立てて作られる小道具。最新の機械は、プログラムを打ち込むと自動的にカットしてくれるという優れものだそうだ。

別の会社のブースでは、アクリル製の巨大なクリスマスツリーを設置(左)。一方で、細かいビーズ状にしたイニシャルストラップのお土産(右)を、わずか30秒強で作ってくれ、用途の幅広さを見せる。

老舗大道具会社のブースに設置されたパネル(左)、実は全て木製だ。着色などによって、金属に見せることもできるという(右)

こちらは発泡スチロールの美術。実際に番組で使用する際は、着色して岩などを表現するが、今回の会場では、あえて"発泡スチロール感"を出すため、そのままで展示されている。


最新の映像技術がアツい

奥にLEDパネル、手前に透明な有機ELパネルを設置し、双方を連動させた映像演出を上映。間に人が立ったり、物を置いたりすることで、奥行き感を出すことが可能で、会場では木を設置し、桜や紅葉などの四季を表現していた。

特設ステージでは、透明なスクリーンに映し出される3DのCGと、その向こう側で披露される舞とのコラボレーションによるパフォーマンスショーを展開。あまりのCGのリアルさに、ダンサーまでがバーチャルと勘違いする見学者も!?
スクリーンCG協力:Wonder Wall,Inc