厚生労働省は11月17日、2016年「賃金構造基本統計調査(初任給)」の結果を発表した。新規学卒者の初任給(6月分)について、調査客体として抽出された10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所のうち、有効回答を得た事業所の中で新規学卒者を採用した1万5,765事業所を対象に、初任給が確定している1万5,308事業所について集計したもの。
初任給は、すべての学歴で前年を上回り、3年連続増加。大学卒、高専・短大卒、高校卒においては過去最高となった。学歴別にみると、大学院修士課程修了では23万1,400円(前年比1.3%増)、大学卒では20万3,400円(同0.7%)、高専・短大卒では17万6,900円(同0.7%増)、高校卒では16万1,300円(同0.2%増)だった。
大学卒を男女別にみると、男性20万5,900円(前年比0.7%)、女性20万円(同0.6%)。高校卒を男女別にみると、男性16万5,300円(前年比0.1%増)、女性15万7,200円(同0.6%)だった。 分布をみると、大学卒は男女とも20万円台が最も多く(男性33.2%、女性24.8%)、高校卒は男女とも16万円台が最も多い(男性41.6%、女性30.0%)。
主な産業について初任給を学歴別にみると、大学卒では、男性は「建設業」(21万3,200円)、女性は「情報通信業」(21万900円)が最も高くなっている。一方、最も低い産業は、男性は「宿泊業、飲食サービス業」(19万4,100円)、女性は「運輸業、郵便業」(18万5,200円)となっている。