NHK連続テレビ小説、通称"朝ドラ"。1961年に放送を開始してから、現在放映中の『べっぴんさん』で95作目となる。月曜から土曜まで15分間の放送を毎朝チェックする"朝ドラファン"は多く、高い視聴率を記録するだけでなく、出演するヒロインや相手役がドラマ終了後に大きく羽ばたいていくことでも話題だ。
今回は、近年の朝ドラの中でも放送時間が8時~8時15分に変更となった、2010年度前期『ゲゲゲの女房』以降の作品を対象に、マイナビニュース会員2,037名に好きな作品を聞いた。
Q.2010年以降のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)で、好きな作品を教えてください
1位 あまちゃん 557名
2位 ゲゲゲの女房 343名
3位 あさが来た 226名
4位 マッサン 219名
5位 とと姉ちゃん 159名
脚本とヒロインのハーモニーが話題の『あまちゃん』
■あまちゃん(2013年度上半期)
・「クドカン(宮藤官九郎)の脚本で毎日明るく、楽しく過ごすことができたから」(49歳女性/教育/専門サービス関連)
・「主演の、のんちゃんが光る」(35歳男性/設計/メカトロ関連技術職)
・「東北を元気にしてくれたドラマだったから!」(44歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「今までにないスタイルのストーリーで面白かった」(35歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「朝ドラにはまったきっかけになりました。続きが楽しみで早起きして見たのは、『あまちゃん』だけですね」(40歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「登場人物がかわいく、かっこよかったし、クドカンの脚本も良かった。いい話なだけでなくおもしろかった」(25歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「クドカンワールド全開で、朝から楽しくて泣けて毎日楽しみだったから」(21歳女性/その他/その他・専業主婦等)
■ゲゲゲの女房(2010年度上半期)
・「有名な漫画家を支える奥様の様子が良かったから」(32歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「これで朝ドラにハマり、その後のシリーズも録画してまで見るようになったので。松下奈緒が控えめで芯の強い女性を好演! 朝ドラらしいヒロイン像もよかった」(42歳女性/半導体・電子・電気機器/事務・企画・経営関連)
・「生活ドラマと幻想的な空想のシーンがよく合わさっている」(21歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「地元の調布が舞台であったため、親近感が湧いた。人間味があったし、幼い頃から見ていたゲゲゲの鬼太郎の誕生の過程を知れて、とてもワクワクした」(20歳女性/その他/その他・専業主婦等)
■あさが来た(2015年度下半期)
・「キャスト陣のメンツが好きだったから」(23歳女性/広告・出版・印刷/営業関連)
・「あの時代に実在した女性の先駆者の生き方に感動したので」(42歳男性/広告・出版・印刷/その他・専業主婦等)
・「同時の状況からすると中々女性が社会に出て仕事することが周知されてない中、あさの性格・才覚が見事発揮されていく様子に感動です」(40歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「江戸末期からドラマが始まる朝ドラは珍しかった。主人公とその姉、それぞれ対称的な女性の生き方が丁寧に描かれていて面白かった」(55歳男性/生命保険・損害保険/営業関連)
■マッサン(2014年度下半期)
・「ウイスキーへのマッサンの情熱に共感できる。胸が熱くなる」(43歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「日常モノや歴史的人物では無く、実業界の人間をメインに置いていた点」(23歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「エリー役の外国人女優の演技がうまかったから。」(27歳男性/農林・水産/その他技術職)
■とと姉ちゃん(2016年度上半期)
・「昭和の戦前戦後の時代背景が良く分かる楽しい作品だったから」(45歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「ヒロインの演技がうまかった」(40歳男性/サービス/営業関連)
・「新しいことにチャレンジする姉妹の生き方が好き」(56歳男性/その他電気・電子関連/IT関連技術職)
■その他
・カーネーション「作品全体としてのクオリティも良かったし、話がすごく楽しめたから」(30歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・カーネーション「キャラクターがみんな元気で、テンポのいい関西弁の掛け合いが見ていて気持ち良い」(35歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・ごちそうさん「食べ物の描写、ヒーローとヒロインの関係性が好きだから」(24歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・ごちそうさん「妊娠中毎朝見てました。見逃すと昼の再放送が待ち遠しくて。懐かしい」(36歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・純と愛「風間くんの演技が良かった。夏菜さんも良かった」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・花子とアン「時代がわりと好きなあたりの時代で、キャストも好きな人たちだったから」(30歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
■総評
アンケート参加者の4分の1から票を集め、1位になったのは2013年度上半期のあまちゃん。宮城と東京を舞台に、ヒロイン・アキ(のん)が海女を目指しながらアイドルとなる展開に視聴者が夢中となり、最高視聴率は27%を記録。アキの口グセ「じぇじぇじぇ」も流行するなど、国民的人気となった。
記憶が新しいためか、最近の作品の方が票を集めるなか、2位となったのが2010年度上半期の『ゲゲゲの女房』だ。漫画家・水木しげるの妻を演じた松下奈緒がヒロインとなり、水木役の向井理とともにブレイクを果たした。初回視聴率は過去最低ながら徐々に上昇、最終回で番組最高視聴率を記録するなど、作品内容が評価されていただけに、マイナビニュース読者の記憶にも残っていたようだ。
その後に続く『あさが来た』『マッサン』『とと姉ちゃん』の3作は、どれも会社経営者を題材にした作品。特に男性からの支持が厚く、特に『あさが来た』では、ヒロインのあさ(波瑠)を通して「女性の働き方」について考えを巡らせた男性が多かったようだ。
多くの傑作を生み出す朝ドラ。放送中の『べっぴんさん』も登場人物の心の動きをていねいな演出で描き、反響を呼んでいる。今後も様々な内容で視聴者の朝を彩ってくれることだろう。
調査時期: 2016年10月6日~2016年10月11日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 2,037名
調査方法: インターネットログイン式アンケート