11月11日、キヤノンが主催する写真コンテスト「写真新世紀」のグランプリ選出公開審査会が東京・恵比寿の東京都写真美術館にて開催された。グランプリには金サジ氏の『物語』が選出された。
「写真新世紀」は、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした文化支援プロジェクトで、2016年度で39回目を迎える。前年度よりデジタル作品のオンライン応募を可能としており、今回は過去最多となる1,723名 (組) の応募があった。
グランプリを受賞した金サジ氏は作品のコンセプトについて、「故郷とは一体何なのか。在日韓国人の私には分かりませんでした。そこで私は現存している民族の伝承から故郷探しをはじめました。すると、そこで知り得るはずのない、しかしずっと知っていたかのような「何か」を発見します。この「何か」は私 の中で繋がりだし、ひとつの物語が産まれました。」と述べた。
金氏には、奨励金100万円とデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark IV・EF24-105mm F4L IS II USM レンズキット」、来秋予定の「写真新世紀 東京展2017」開催期間中に新作個展を開催する権利が贈られる。
金氏のグランプリ受賞作品を含む、優秀賞および佳作受賞作品は、東京都写真美術館にて開催中の「写真新世紀 東京展 2015」にて2016年11月20日まで展示される。また、2015年度 グランプリ受賞者である迫鉄平氏の新作個展『剣とサンダル』も同時開催されている。