デモンストレーションを交えて紹介された新機能では、ボタンの角丸表現やグラデーション、テクスチャの貼り付けに対応したことで表現力の向上した画面などを紹介。フェードインなどの簡単なアニメーション機能も取り込んだほか、多彩なグラフ表現も可能にしたことなどが解説された。

UIとUXの強化

角丸ボタンやグラデーションを利用して見栄えのよい業務システム画面構築が可能

多彩なグラフ作成をサポート

2種のグラフを重ねて描画するなど本格的なグラフ作成が可能になった

Webブラウザエンジンを搭載したことで、Chromeをそのまま内包したような形でシームレスにブラウザ機能を利用できるようになったほか、地図や写真といったWeb上の要素を業務用の画面に取り込むことも可能になった。また、文字コードをUnicode化し多言語対応にもしたことでグローバル企業でも採用しやすくなったという。

このほか、入力文字列の規則を絞ったフォームの設置、フォーカスを示すハイライト表示の多彩な表現、入力時の文字列自動補完といった業務を支援する多彩な機能が簡単に使えることも紹介された。

さらに、互換性についても言及があった。「Biz/Browser DT」と「Biz/Browser V」には直接の互換性はないが、「Biz/Browser DT」上でエミュレータを動かすことで「Biz/Browser V」で作ったツールも利用可能になるという。その動きも解説した上で、今後の流れとして「Biz/Browser V」のツールを「Biz/Browser DT」で読み込み仮想的に動作させる互換ライブラリとして「Biz/Browser V互換パッケージ(動的コンバータ)」を、完全に変換して「Biz/Browser DT」での利用を可能にするものとして「CRSコンバータ(V→DT)(静的コンバータ)」を、順次提供予定であることも紹介された。

「Biz/Browser V」のツールを動かすエミュレータ機能を提供

動的コンバータや静的コンバータも順次提供予定だ

「Biz/Browser DT」は11月1日にベータ版を提供し、2017年1月にRC版を公開。正式リリースを2017年3月1日に予定している。このリリース時点では提供されないが、順次提供される機能としてExcelとの親和性強化、オフライン機能強化を行ってのローカルDB機能搭載、帳票出力機能の拡充、Webサービス連携やクラウドサービス連携の強化といったものが挙げられた。Mac OSやLinuxへの対応もリリース時点では行わず、年2回程度予定されているバージョンアップの中で提供されることになりそうだが、いずれも2017年度中の提供が予定されている。

2017年度中に提供予定の新機能群

対応OSの拡大もバージョンアップで提供される

さらに「Biz/Browser DT」と同時に、新たな開発環境として「BizDesignerDT」が提供される。これは「Biz/Browser DT」上のアプリケーションとして提供されるためインストール不要で、リモートデバッグ機能を搭載するなど開発機能がより強化されている。

「現状のカバー領域はクライアント向けアプリケーションの開発と単体試験になるが、今後は設計から運用・保守までの横方向へ範囲を広げ、さらにサーバサイドやストレージの開発まで領域を増やしていきたいと考えている」と大矢氏は語った。

新開発環境として「BizDesignerDT」の機能と今後の計画

今後は「Biz/Browser V」の動作保証およびサポートを継続しつつ、新機能は「BizDesignerDT」で提供して行く形になるという。またスマートデバイス向けやハンディターミナル向け製品に関しては、今後機能強化や対応機種拡大が続けられる予定だ。