コードレスクリーナーは、この数年で「メインの掃除機」として使われることが増えた。本体はパワフルで高機能になった反面、重量がアップした製品が多い。そんななか、シャープが新製品として発表したのが「RACTIVE Air(ラクティブ エア)EC-A1R」(以下、EC-A1R)。12月8日から発売し、価格はオープン、推定市場価格は60,000円前後(税別)。
業界初の新素材を採用
最大の特徴は、女性でも軽々と持ち上げられる「軽さ」だ。この軽さに貢献しているのが、今回掃除機の素材としては業界初となる「ドライカーボン」の採用だ。ドライカーボンとは、航空機にも採用されるほど軽い素材。この素材をパイプに使用することで、EC-A1Rの重量を減らした。さらに、このドライカーボンは非常に強度も高いため、パイプの厚みも、従来モデルEC-SX520の約2mmから、約0.95mmまで薄くすることに成功。なんと、従来機種と比較して重量は約40%も軽量化しているという。
【写真左】本体とヘッドの先をつなぐ「延長パイプ」にドライカーボンを採用。軽量で頑丈なドライカーボンを掃除機に採用したのはシャープが業界初だという 【写真右】EC-A1R(左側)と従来モデルEC-SX520(右側)のパイプ断面。EC-A1Rは強度のあるドライカーボンを採用することで、厚みを半分にできた |
EC-A1R(写真下)と従来モデルEC-SX520(写真上)のカットモデル。両製品とも同タイプの大風量ターボモーターを使用しているが、新製品のほうがかなりコンパクトになった |
EC-A1R(写真左)は、従来モデルEC-SX520(写真右)より約4割軽量。大きさもコンパクトになっているのがわかる |
軽さと付属アクセサリーで高い場所も楽々おそうじ
最近はコードレスクリーナーの高機能化により、本体重量が重い製品が多い。このため、ヘッドが自動的に前に進む「自走機能」を搭載したクリーナーも人気だ。ただし、これは床を掃除するときは軽く感じるものの、高い場所の掃除にはクリーナー本体を持ち上げる必要があり、力を必要とする。
もちろん、EC-A1Rも自走機能を搭載しているので床の掃除で疲れることはない。そのうえ、EC-A1Rは本体、バッテリー、延長パイプ、ヘッドを含む総重量が1.5kgと、非常に軽量。高い位置でも、軽く掃除機を持ち上げて掃除できるのだ。
この「軽く持ち上げる」性能を後押ししてくれるのが、付属するアタッチメント「はたきノズル」。その名の通り、ハタキが得意とするような、高い位置の掃除に便利。高い棚の上、シーリングライトの上、エアコン上部など、目には見えないけれどホコリが溜まりやすい場所を、手軽に掃除できる。
付属するアタッチメントは「はたきノズル」と「すき間ノズル」の2種類。高級機種としては珍しく、布団用ヘッドなどは付属しない |
はたきノズルを使えば、見えない高い場所の掃除も簡単。ノズル先の角度を変えられるので、高い壁などの掃除にも便利 |
しかも、ハタキやハンディモップなどと異なり、ゴミを吸引するので「溜まっていたホコリが頭上から降ってくる」という失敗もない。シャープによると、部屋のホコリの半分は床、残りは棚や家具の上などに溜まるという。EC-A1Rは軽いため、すき間時間などに気になる場所をチョコチョコ掃除するのに向いているとのことだ。