楽器と音楽をトコトン楽しめる国内最大の楽器イベント「2016楽器フェア」が、11月4日~6日の3日間、東京ビッグサイト西1・2ホールで開催された。国内外の多数の楽器メーカーが一同に会する同イベントでは、多彩な楽器や最新技術を駆使した新製品などが一挙ラインナップ。今回は、最新の楽器情報と音楽情報を同時に入手できる「2016楽器フェア」から、注目の展示や製品をピックアップし、レポートをお届けしよう。
Roland/BOSSブース
Roland/BOSSブースでは、9月に発表されたばかりの数々の最新製品が登場。ローランド歴代の名機を同社モデリング技術「ACBテクノロジー」により完全再現したBoutiqueシリーズの新モデル「TR-09」「TB-03」「VP-03」や、プラグアウトシンセサイザー「SYSTEM-8」は、そのサウンドのみならずクールなルックスでも注目を集めた。また、デジタル技術により既存の楽器を大きく刷新する、中型電子アコーディオン「FR-4x」「FR-4xb」、新コンセプトのデジタル管楽器「Aerophone」、電子ドラムセット「TD-50KV」「TD-1KPX-S」など、ローランドならではの魅力的ラインナップも人気となっていた。
Roland/BOSSブース |
SYSTEM-8 |
TD-11KQ-PSなどのV-Drums |
FR-8xなどのVアコーディオン |
同社の名機のサウンドおよびルックスそのまま継承した最新Boutiqueシリーズは、ミュージシャンでなくとも思わず欲しくなるガジェット的魅力にも溢れている。BOSSブランドのギター用マルチエフェクター「GT-1」、新世代ギターアンプ「KATANA」シリーズなども展示された |
カシオ計算機ブース
カシオ計算機のブースでは、世界三大ピアノのひとつ、“C.ベヒシュタイン"とのコラボレーションでも話題となっているデジタルピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」を大きくフィーチャー。また、スリムかつスタイリッシュなデザインが好評のPriviaシリーズから「PX-560M」、キャビネットタイプの「CELVIANO」など、多数のデジタルピアノもプレイアブル展示され、多くの来場者がその弾き心地やリアルな表現力を確かめていた。さらに、スタイリッシュなメタリックカラーが目を引く「CTK-6250」、演奏から曲創りまで幅広く楽しめる「WK-6600」など、ハイグレードな電子キーボードも試奏可能となっていた。
カシオ計算機ブース |
WK-6600やCTK-6250といった電子キーボードも展示 |
多彩なデジタルピアノが一挙ラインナップされた展示ブース。「CELVIANO Grand Hybrid」を中心としたステージでは、赤松林太郎氏をはじめとしたクラシックの一流ピアニストによる多数のデモンストレーションなども体感できた |
ヤマハミュージックジャパンブース
ヤマハブースには、同社最新のフラグシップシンセサイザー「MONTAGE」シリーズを中心に、ミュージックシンセサイザー「MX」シリーズ、コンパクトな個性派シンセサイザー「reface」シリーズなどが一同にラインナップ。また、Stinebergブランドからは、音楽制作ソフトウェア「Cubase AI」 をはじめ、オーディオインターフェース、コンデンサーマイク、モニターヘッドホンなどを同梱した音楽制作バンドル「UR22mkII Recording Pack」も、実機展示されていた。なお、会場内シンセフェスタ16エリアに展示されていたClavia社の「Nord」キーボードは、11月1日よりヤマハミュージックジャパンが日本国内における取り扱いを開始したとのこと。
ヤマハミュージックジャパンブース |
MONTAGE |
refaceシリーズ |
Cubase AI |
多彩なデジタル楽器をはじめ、管弦楽器・教育楽器、ギター・ベース、ドラムなど幅広い楽器を楽しめたヤマハブース。ミュージックシンセサイザー「MX」シリーズには、限定のホワイトカラーモデルも登場し注目を集めた |
コルグブース
12月下旬発売予定のモノフォニックアナログシンセサイザー「monologue」をはじめ、往年の名機をiOSアプリに昇華した「ARP ODYSSEi」、11月下旬発売予定のシンセサイザー/キーボード「KingKORG BK」など、アナログシンセサイザーから、最新デジタルシンセまでを、幅広く体験できたコルグブース。その他、「minilogue」「volca」シリーズなど、人気のアナログシンセサイザー製品もハンズオンにて試奏が可能となっていた。また、ブース内ステージでは豪華アーティスト陣によるパフォーマンスも実施された。
コルグブース |
monologue |
ARP ODYSSEi |
KID取り扱いブランドのMoog、Arturiaなども展示 |
話題沸騰の新製品群に加え、未発表の「KRONOS LS」「ARP ODYSSEY FS」「VOX Continental」なども参考出品! |
会場でみかけた気になる製品、ポタフェスもチェック!
オーディオテクニカ
オーディオテクニカのヘッドホンとGear VRによる、360度全方向に映像が広がる「VR体験コーナー」が大人気!8人組 HIPHOPグループ「SANABAGUN.」の完全撮り下ろし・スペシャルレコーディングライブに、没入できるスペシャルコンテンツに、体験を希望する来場者が多くの列を作った |
MI7
シンセフェスタ16展示エリア、エムアイセブンジャパンブースでは、シリコン製Keywaveサーフェスによりサウンドを5Dタッチでコントロールできる革新的なMIDIコントローラー「ROLI Seaboard RISE」を発見!MIDIキーボードの既成概念を根底から覆す、そのデザインと操作性に驚かされた。Tom OberheimのSEMシリーズも展示 |
福産起業
シンセフェスタ16展示エリア、福産起業ブースでは世界中で独特な盛り上がりを見せるユーロラック・モジュラーシンセの代表的なメーカーであるDoepferなどの製品を展示。アナログシンセブームを反映し、「Sequential Prophet-6」「Dave Smith OB-6」「Mellotron M4000D」シリーズなどにも注目が集まっていた |
ポタフェス(PORTABLE AUDIO FESTIVAL)
同会場にて、「2016楽器フェア」と同時開催されたのが「ポタフェスin楽器フェア」(PORTABLE AUDIO FESTIVAL 2016)だ。ORB、AKGなどハイクオリティなメーカーが集結し、気になるポータブルオーディオ製品を心ゆくまで楽しめるイベントには、多くのファンが詰めかけていた |