歌手で俳優の中山優馬が、WOWOWで2017年3月に放送される石田衣良原作の連続ドラマ『北斗 -ある殺人者の回心-』に主演する。
物語の主人公は、両親から激しい虐待を受け、いつしか心の奥に闇を抱え、そして運命のいたずらによって殺人者となる20歳の青年・端爪北斗(中山優馬)。彼がなぜ殺人者となってしまったのか、いったい彼に何が起こったのか、その残酷な運命を緊迫感あふれる映像で描いていく。監督は『脳男』、『グラスホッパー』などを手がけた瀧本智行。
北斗を演じる中山は「僕が演じる端爪北斗は、虐待を受けやがては殺人犯になりますが、"ただ愛されたかった"という普通の人間なんです。この作品には、確かに目を覆いたくなるくらい辛いシーンもたくさんあります。それでも、どうか、端爪北斗の人生を最後まで見届けてください」とコメント。また「オーディションの時、セリフの破壊力に圧倒されたことを今でも鮮明に覚えています。初めて北斗と出会い、改めて台本を読んだ時、『背負いきれるか』という心配がありました。一方で、こんなに素晴らしい作品が自分の手の届くところにあると思うと身震いが止まらなくて…」と、役との出会いについて振り返った。
原作者の石田は「ドラマの撮影現場にお邪魔した時、皆さんの気迫ある雰囲気にあてられ、僕も『小 説家として頑張らないといけない』と気が引き締まる思いになりました。この作品を書き始めた時、僕には"運命として悲劇を背負ってしまった人の話を書ききる"という覚悟がありました。そうなると書くのが苦しくて、読者も読むのが辛くて、今回映像化されて演じる方も過酷で…。ただ、その"苦しさ"に見合うだけの手ごたえをお渡しできる作品だと思っています。これまでの作品にはない"手札"を見せたという怖さも含め、この小説は僕の代表作のひとつです」と語っている。