国立青少年教育振興機構は11月1日、「若者の結婚観・子育て観等に関する調査」の結果を公表した。調査期間は2015年12月、対象は全国の20代・30代の男女4,000名。

年収が低い人ほど「結婚したくない」の割合が高い

未婚者(n=2,394)の現在の結婚願望は、「いい人が見つかれば結婚したい」(30.2%)の割合が最も高く、次いで「いつか結婚したい」(27.8%)、「結婚したくない」(20.3%)となっている。

年収別でみると、「結婚したくない」の割合は「100万円未満」(26.8%)で最も高く、「年収500万円以上」(15.1%)が最も低い。全体の傾向を見ると、「300万円以上400万円未満」(17.1%)を除き、年収が上がるにつれて「結婚したくない」という人の割合は低下する。

図1-1-4 結婚願望の現状(年収別)(国立青少年教育振興機構HP参照)

子供がいない人(n=2,850)の現在の子育て願望は、「夫婦生活が安定したら欲しい」(27.0%)の割合が最も高く、次いで「子供は欲しくない」(24.8%)、「夫婦2人の生活を十分に楽しんだ後に欲しい」(19.5%)、「結婚したらすぐにでも欲しい」(18.2%)となっている。

年収別でみると、「子供は欲しくない」の割合は「100万円未満」(30.0%)が最も高く、「年収500万円以上」(18.8%)が最も低い。全体の傾向を見ると、「300万円以上400万円未満」(23.5%)を除き、年収が上がるにつれて「子供は欲しくない」という人の割合は低下する。

図1-2-4 子育て願望の現状(年収別)(国立青少年教育振興機構HP参照)

交際中の人が結婚しない理由

交際中の人(n=671)が結婚していない理由については、「経済的に難しい」(63.8%)が最も高く、次いで「一人が楽である」(50.4%)、「仕事が忙しい」(48.3%)、「交際期間が短い」(42.8%)となっている。

「年収と『経済的に難しい』」の関係をみると、「100万円未満」から「200万円以上300万円未満」までのカテゴリーでは「とても当てはまる」と「やや当てはまる」の割合の合計に差はみられない。一方、「200万円以上300万円未満」以降のカテゴリーでは年収が上がるにつれて「とても当てはまる」と「やや当てはまる」の割合の合計が低下している。

図2-2-4 年収と「経済的に難しい」の関係(国立青少年教育振興機構HP参照)

「年収と『一人が楽である』」の関係をみると、「100万円未満」から「300万円以上400万円未満」までのカテゴリーでは「とても当てはまる」と「やや当てはまる」の割合の合計はいずれも4割台から約5割となった。一方、「400万円以上500万円未満」と「500万円以上」では共に6割を超えている。

図2-2-6 年収と「一人が楽である」の関係(国立青少年教育振興機構HP参照)