JALとMAMORIOは11月1日、共同で実証実験を行うことに合意したことを発表。今回、世界最小クラスの紛失防止IoT製品「MAMORIO」を利用し、JALの航空機整備に用いる器材(作業台など)の管理にIoT技術の導入検討のための実証実験を行う。

作業台に「MAMORIO」を取り付けて実証実験

今回の実験に用いる作業台は、整備場や駐機場のさまざまな場所に移動させて航空機整備に使用する可動式の器材。従来はトランシーバーなどで整備士が位置情報を確認していたが、約200台と台数が多く、メインテナンスセンターで一括集中管理することが難しいという課題があり、先進的な技術でこれを解決できないか模索していたという。

MAMORIO社は、「なくすを、なくす。みんなでさがす。」をスローガンに、従来は個人の所有物を対象とした紛失防止製品を開発・販売していたが、同様の技術を企業の資産管理にも活用できるのではないかと考え、BtoBビジネスへの参入に向け、実証実験の機会を探していたという。そのような中で両社のニーズがマッチし、今回の取り組みが実現した。

MAMORIO

実証実験は羽田空港JAL整備場・駐機場にて、11月~2017年3月まで実施。位置情報を把握すべき整備器材・作業台140台にMAMORIOを設置することで、MAMORIOの発する電波を受信可能なスマートフォン端末を整備士が携帯し、MAMORIOの位置情報をMAMORIO社の所有するサーバーに自動送信するシステムを構築。同サーバーに集約された位置情報は、MAMORIO社がJAL専用に新規開発したPC用管理画面から確認可能であり、JALメインテナンスセンターにて集中管理を行う。

管理画面の例