『プリパラ』初の公式親衛隊(ファンクラブ)イベントが10月29日、神奈川県・横浜銀行はまぎんホール ヴィアマーレにて開催された。登壇者は真中らぁら役の茜屋日海夏と真中のん役の田中美海と、真中姉妹初となる共演イベントとなった。今回は昼の部をレポートする。
本イベントは、2015年9月から発足した公式ファンクラブ「プリパラ公式親衛隊」として初のイベント開催となる。なお、「プリパラ公式親衛隊」は、2016年10月31日をもって終了することが先日アナウンスされた。
ハートやスター、音符などのバルーンで飾り付けられたステージに登場したのは、真中らぁら役の茜屋日海夏と真中のん役の田中美海。茜屋の「親衛隊のみんなー、盛り上がっていってね!」の掛け声とともに、「Brand New Dreamer」を初披露。「Brand New Dreamer」は、TVアニメ『プリパラ』3rdシーズン第2クールオープニングテーマ(7月5日放送の第105話から)。
初めて袖を通すことになるのんの衣装を身にまとい、『プリパラ』イベント初登場となる田中の顔には少しの緊張が見て取れたが、経験豊富な茜屋が引っ張っていくという、まさに姉妹の絆を見せつけられる開幕ステージとなった。曲最後の背中合わせで手を繋いでフィニッシュした姿からは、別々の方法で神アイドルを目指していくらぁらとのんの今を現しているかのように見えた。
「『Brand New Dreamer』は今回が初披露、ドキドキしたね」といつもの「かしこまっ!」ポーズを決める茜屋。元気いっぱいな茜屋とは対象的に、「みなさんはじめまして、『プリパラ』のイベントは初めてなので、緊張して足がガクガク。こんなフリフリな衣装着たことない、ピンクやん! って」と初々しさでいっぱいの田中。
自己紹介もほどほどに、今後アニメに出てきて欲しいあれこれを考えて発表していく「プリパラ 姉妹会議」のコーナーへ。茜屋が考えたのは、ユニット名「イプニング娘。」。メンバーは茜屋を筆頭に、某グループのフォーメーションそのまま踏襲していき、「『プリパラ』で大人数のライブが見られたら楽しそう」と説明する。歌のジャンルは「基本はEDMで、ダンスナンバー」と、自身の趣味嗜好が100%反映されまくった結果となった。
田中が考えたユニット名は、映画『プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ』にも地名として登場した「ゴビ☆砂漠」。気になるメンバーは、みれぃ、あじみ、ぴのん、みかん、キュピコン(白井ななみ)という、語尾嫌いな紫京院ひびきが卒倒しそうな人選となった。チャームポイントはもちろん「語尾」で、歌のジャンルは「アキパ電波系」。ちなみに、田中いわく「昨日寝ながら考えました!」とのこと。
さらに、上記のユニットで着る衣装として、イラストを描いてきた二人。茜屋は「曲とかツアータイトルで感じが変わります。へそ出しでグローブを装着して、アクセサリーも派手で、ダンスを重視した衣装を考えてみました」と、またもや、自身が愛してやまない某グループを意識したデザインに。ちなみに、一時期漫画家を目指していた茜屋のイラストに、田中は太鼓判を押していた。そんな田中が考えたのは、「アキパ系」にふさわしくアイドルっぽいメイド服。ミニスカート衣装のため茜屋から「あじみちゃんはガニ股だから気をつけてもらわないと!」といった声も飛んでいた。
続いては、会場のファンから送られてきた質問に答えていく「プリパラ質問コーナー」へ。
プリパラ質問コーナー
●姉妹らしい演技で気をつけていることは?
田中 1stでも2ndでも突っ走るらぁらをずっと見てきたのんが、最近自分のことを「私」って呼んでいるのはお姉ちゃんの影響。特にお姉ちゃんを意識しているのは、らぁらが驚く時の、ひみたすの「ヴェェエ!!」。
茜屋 アフレコの時に後ろから見ていて、ちょっと似ているかもって思ってた! 私はただただ妹の成長を見守りながら楽しんでいました。
●一番好きな曲は?
田中 初期は(北条)そふぃ様の「太陽のflare sherbet」をずっと聴いていました。最近は、トリコロールの「Mon chou chou」、めっちゃ好きなんですよ。
茜屋 日々更新されていくから難しいけど、あろまとみかんの「でび&えん Reversible-Ring」が大好きなんですよ。物語調の歌をうたっていて、劇みたいなところがいい。あろまとみかんは正義なんですよ。セットにするとずるい。
田中 ガァルマゲドンの「アメイジング・キャッスル」もハロウィンにぴったり!
●アフレコ現場であった面白い話
茜屋 ライブシーンのガヤ! 「かのんちゃんなになに~」みたいな、「らぁらちゃん俺の太陽!」とか、ガチオタクトーンでやっています。
田中 かのんのライブのとき、(芹澤)ゆうちゃんが「ぺろぺろぺろぺろぺろ」って(笑)。
茜屋 私は、じゅのんのとき「じゅじゅじゅじゅじゅじゅ」って。
田中 それ聴いて笑っちゃって。
茜屋 キャストみんなが『プリパラ』に愛を持っているからこそ、ガチトーンでやってしまうんだよね。
●演じてみたいキャラクターは?
田中 らぁらがセレブらぁらになったの面白かった。
茜屋 あれ、最高に楽しかった! のんは、かのん、じゅのん、ぴのんでラブリー、ポップ、クールと一通りやっているから。
田中 それで言うと、私はドロシーをやってみたいです。あのひっかきまわし感。ずっちゃん(澁谷梓希)も普通にやっているだけなのに。
茜屋 もうずっちゃんがドロシーに見えてくるよね。私はセレブ系とかクール系がやりやすいので、特に(東堂)シオンのモノマネをするとき、イキイキしているんです。イゴッよろしく! そのままライブもやってみたい。
●らぁらとのんちゃん、あと一人でユニットを組むとしたら?
茜屋 ママ!(真中ひめか)。見たくない?(会場から大きな拍手)。プリパラのユニットって基本3人だし、ママも昔プリパラでアイドルをやっていたから。そしてパパに全力でオタ芸をやってもらいたい!
田中 想像しただけで涙が出ちゃった。私は、この二人といても中和してくれるというか、心優しいレオナ(・ウエスト)がいてくれると、リラックス要素になるかなって。二人がやんややんや言い出したら「まあまあ」って。
一通りコーナーが終わったところで、ミニライブコーナーへ以降。「トップバッターはお姉ちゃんからだよ。お姉ちゃん、がんばってね!」と田中は一旦舞台袖へ。茜屋が「今日はゲームのオリジナル曲を歌いたいと思います。イベントで歌うのは初めてです」と、 「トイトイ☆イテイル~GOGO!プリパライフ」のメドレーのタイトルをコールするも、茜屋の口から「トイトイ☆テイル」の言葉が出た瞬間、咆哮にも似た大歓声が沸き起こり、「GOGO!プリパライフ」の部分はかき消されてしまうほどだった。
「トイトイ☆テイル」は、アーケードゲーム版『プリパラ』で初期から収録されていた楽曲で、TVシリーズでは未登場となる(『ちゃお』2014年10月号のDVDふろく「ちゃおちゃおTV」内の『プリパラ』第1話では「Make it!」の代わりに「トイトイ☆テイル」が使用されている)。「GOGO!プリパライフ」もゲーム以外では「ちゃおちゃおTV」内のライブシーンや、『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム ツアーズ』でしか聴くことが出来なかった、ある意味レア楽曲。そんな貴重な現場に居合わせることが出来た親衛隊員たちは一気にヒートアップ。
東京おもちゃショー2015「プリパラこどもライブ!」での白玉みかん(渡部優衣)による「ピュアリ☆スマイリィ」や、2016年2月に開催された「ライブミュージカル『プリパラ』み~んなにとどけ! プリズム☆ボイス」での南みれぃ(芹澤優)による「ぎゃっぷりぷりっぷー」など、普段ライブで聴くことの少ないゲーム楽曲の披露はいやがうえにもテンションが上がる。曲終了後のMCでも茜屋は「ゲーム曲って聴きたかったりします?」と問いかけていた。今後の展開次第ではもしかして……と思わざるを得ない。
その後、らぁらが温めたステージにソロで登場したのん。田中の「お姉ちゃんに負けないから、みんなで盛り上がるよー!」の煽りとともに流れ出したのは「かりすま~とGIRL☆Yeah!」。じゅのん、ぴのん、かのんどのヴァージョンとも違う、「のんヴァージョン」での披露という本編ではまずあり得ないライブシーンとなった。
「お姉ちゃんはライバルだけど、今日だけは一緒にもう一曲ライブしてあげようかなと思います」と、二人で「ま~ぶるMake up a-ha-ha!」を歌い上げていく。普段はらぁらとみれぃの楽曲だが、らぁらとのんが息ピッタリに、のびのびと歌っている姿はさすが姉妹と思わせてくれる。直後のMCでは、茜屋が「二人でライブをしたかったんですよ。みれぃも今頃白目を向いていると思います」とコメントすると、田中も「みれぃ先輩すいませ~ん」と乗っかり、未だ本編では叶っていない二人のライブが相当楽しかったことが伝わってくる様子を見せてくれた。
続けて行われた、「プリパラグッズ 抽選プレゼントコーナー」では、真中姉妹のサイン入りCD「Brand New Dreamer」、「真中姉妹イベント記念、ハロウィン仕様サイン入り色紙」、「プリパラサイリウムタクト」(イベント当日発売)など様々なグッズがプレゼントされた
そして、2017年『プリパラ』新プロジェクト指導と題し、2017年1月26~29日に上演される「ライブミュージカル『プリパラ』み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017」の告知。そして、劇場版第4弾として『劇場版プリパラみ~んでかがやけ!キラリン☆スターライブ!』が3月4日より全国ロードショーされることが発表。今回の舞台は「ぷちゅう(宇宙ではない)となっており、ぷちゅうの様々な惑星にプリパラの素晴らしさを広めるために、アイドルたちが史上初の「ぷちゅうツアー」に出発する内容となっている。また、気になる最後のプロジェクト内容は、12月25日開催の「プリパラ クリスマス ドリームライブ2016」で発表されるとのこと。
最後に、茜屋が「のんもたくさんライブをするようになってきて、これからお姉ちゃんのことを追い越すのかな? でもらぁらは負けません! これからもみんなをひっぱっていけるように頑張っていきます!」と決意を新たに、二人で「Make it!」を歌唱し、公式親衛隊イベントは幕を下ろした。ミニライブコーナーは楽曲・組み合わせ共に、すべてが初披露とも言える記念すべきイベントとなった。最後に、らぁら役・茜屋日海夏とのん役・田中美海にコメントをもらった。
真中姉妹コメント
――初の真中姉妹イベント、いかがでしたか。
茜屋 今回、初めての『プリパラ』ファンクラブイベントということで、どういったイベントになるのか、二人でドキドキしていました。蓋を開けてみると、お客さんにも楽しんでいただいて、みなさん『プリパラ』が好きなんだなって伝わってきました。これからもっともっと、私たちも負けないように『プリパラ』愛を推していきたいと思いました。楽しかったです!
田中 『プリパラ』イベントに参加するのは今回が初めてだったので、のんちゃんが受け入れられるか不安でした。でも、お客さんが盛り上げてくれたり、コスプレしている女の子もいたりして、いろいろな人に愛されているんだなと、肌で実感できてよかったです。
――茜屋さんから見た妹のステージは?
茜屋 かりすま~とGIRLでした!
田中 恥ずかしい(笑)。
茜屋 「がんばれ!」っていうよりも、安心して後ろから見ていました。さすがみにゃみだし、のんだなと思いました。いつも自分たちがステージに立っている側なので、なかなかこうやってステージを見ることはないんですけど、こんな風に見えているんだなと思うと楽しかったですね。
田中 うれしい~。今回はゲームの歌とかを初めて披露するのにみんなが盛り上げてくれてね。らぁらはいつもたくさんの人を魅了していて、やっぱりプリズムボイスだし、主人公なんだなって思って、「のんも負けないぞ」と思いました。
――お姉ちゃんから点数をつけるとしたら?
茜屋 100点なんですけど、絶対にまだ可能性を秘めています。ポテンシャルはすごいと思うので、200点とかいけそうな気がします。
田中 自己採点だと30点くらいです。
茜屋 あれぇー、めっちゃ低い!
田中 もっともっと上を目指してがんばりたいと思います!
――田中さんは、今年2月に開催された「i☆Ris&Wake Up, Girls!バレンタインLIVE!!」でも「Make it!」をカバーしていました。今回は真中姉妹として歌いましたね。
田中 すごく気持ち良かったです。Bメロとか落ちサビとか、「らぁーら! のーんちゃん」ってお客さんが合わせてくれて、みんなで作り上げているんだと思うと嬉しかったです。
茜屋 曲の始まりで構えている時、普段後ろにいるのはみれぃなんですけど、今回はのん。ほっとしましたね。一緒に出来る安心感と、いつもとは違う楽しさがある。もっといろんなところで真中姉妹で歌っていきたいと思います。
――本日、『劇場版プリパラみ~んでかがやけ!キラリン☆スターライブ!』が発表されましたね。
茜屋 気が付けば劇場版も第4弾。最初は『プリティーリズム』シリーズから受け継いできて、今では『プリパラ』としてオリジナルでやらせてもらえるようになりました。出来ることが広がってきて、とにかくうれしいです。劇場版でも新しいキャラクターが出てきて、みんなで一つのものを目指した時にどんな化学反応が起こるのか、今から楽しみです。
田中 のんは前回の『プリパリ』からアフレコ収録に参加させてもらっています。『プリパラ』は、TVアニメもそうだけど、劇場版になるとさらにぶっ飛んでいきますよね。第4弾はまだどんな内容になるか予想もつかないので楽しみです。
――せっかくなので劇場版の内容を予想してみましょうか。
茜屋 「ぷちゅう」というワードが出てきたので、星をめぐるなにかだと思うんですけど。
田中 スターツアーズ的なね。戦ったりするのかな。もちろんライブはありますよね。いろんな星々でライブをしていく。
茜屋 「プリパラ星」みたいな新しい星が出てくるかも。楽しそう(笑)。
『プリパラ』公式親衛隊(ファンクラブ)イベント、ミニライブセットリスト
M-01 | Brand New Dreamer | らぁら&のん |
---|---|---|
M-02 | トイトイ☆イテイル~GOGO!プリパライフ | らぁら |
M-03 | かりすま~とGIRL☆Yeah! | のん |
M-04 | ま~ぶるMake up a-ha-ha! | らぁら&のん |
M-05 | Make it! | らぁら&のん |
(C) T-ARTS / syn Sophia / 劇場版プリパラ KS 製作委員会