IoT開発モジュール「BlueNinja」を実装
製品発表に合わせて同日に開催された記者発表会に出席したCerevo代表取締役・岩佐琢磨氏によると、短期間での実用化の背景には、同社が東芝と共同で開発し2015年7月に発表した「BlueNinja」の存在が大きいという。BlueNinjaは、プロセッサーと通信部、センサー部、充放電回路を一体化したIoT開発モジュール。今回はこれをベースに発光回路とメカ部品を組み合わせ、制御ソフトを新規に開発するというだけで、超特急で製品化が実現できたとのことだ。
香港のメーカーであるC3ヨーヨーデザイン社と連携。同社の「イニシエーター」をベースに開発されたセブン・マジック。表側には充電用のUSB端子とスイッチボタンを備えている |
新製品の早期製品化に一役買ったという、IoT開発モジュール「BlueNinja」。B2B向け製品として発表したものだが、Cerevo発の製品に採用されたのは初めて |
制御用のPC向けソフト。右側が「ワイヤレスリアルタイム発光モード」用のソフトで、リアルタイムにヨーヨーと同期して、ポイントやファンクションキーでスイッチングが行える。右側は「ワイヤレスプリセット発光モード」用で、映像や音声に合わせて発光の色や輝度をタイムポイントで設定できる。2万ポイント以上の点灯ポイントをプリセット可能だ |
ハイパーヨーヨーブーム世代が「ヒーロー」に
記者発表会には、企画を持ち込んだBLACK氏も出席。「今年2月にシルク・ドゥ・ソレイユとの契約が終了し、"その先"のパフォーマンスというのを模索していた。その際、映像の前+プログラミングLEDというのがあった。プログラミングLEDというのはジャグリングのパフォーマンスで見たことがあり、この部分をお願いできないかと、以前から知り合いだったCerevoの岩佐さんに相談したところ、やってみようという話になった」と経緯を説明。岩佐氏も「せっかくやるのであったら弊社は家電ベンチャーでもあるし、BLACKさんの特注という形ではなく、商品として作っていこうということになった」と製品化に至るまでの流れを明かした。
セブン・マジックの共同開発者である、ヨーヨーパフォーマーのBLACK氏。「20年前の"ハイパーヨーヨーブーム"などで腕を磨いた推定1,000万人のヨーヨー経験者を甦らせ、簡単にヒーローになれる!」と語る。発売に合わせて公開されるセブン・マジックの初心者向け振付パフォーマンス映像の監修も行ったとのこと |
現時点で、セブン・マジックはウィンドウズPC用に用意されたプログラムからしか制御ができない。しかし、岩佐氏によるとスマホアプリも開発中で、準備が整い次第、提供される予定とのことだ。
また、現段階では音楽に合わせて任意で光らせることができるヨーヨーだが、内蔵されているセンサーにより回転連動で光らせたり、音や映像が自動で変化するといった制御も技術的には十分可能で、「消費者からの反響がよければ、順次機能を拡張していきたい」(岩佐氏)と、今後の展望も語られた。