ボブ・ディランがノーベル文学賞の連絡をぶっちぎっている矢先ですが、ディランのアルバム対決も後日予定しています。今回はアメリカンロック(ポップだね)の大御所、僕の大好きなキッスのアルバム(初期)対決を見ていきましょう。
『地獄からの使者』と『地獄の叫び』 どっちが好き?
キッス |
キッス |
『地獄からの使者』に収録された「ストラッター」。ファーストながらキッスっぽさ全開のリフだったりギターソロが楽しめる。
『地獄の叫び』収録の「ガット・トゥ・チューズ」。1:56あたりから、単なるアメリカンロックでは収まらないメロディー展開を見せてくれる。
どっちも好きです。僕は。いつも、不満しかない僕でも結果には文句は言わない。ファーストは「ストラッター」、「レット・ミー・ノウ」、「10万年の彼方」、「ブラック・ダイヤモンド」と名曲がひしめく。デビュー前からの蓄積が一気に噴出しかのようだ。セカンドでは「ガット・トゥ・チューズ」、「ゴーイン・ブラインド」、「レット・ミー・ゴー・ロックン・ロール」、「ホッター・ザン・ヘル」と名曲は多いが、ファーストよりすこーし暗い印象の曲が多い。でもいい。
『地獄への接吻』と『地獄の軍団』 どっちが好き?
『地獄への接吻』収録の「ロックンロール・オールナイト」。ライブの最後に演奏する曲だ。盛り上がる。
『地獄の軍団』から「デトロイト・ロック・シティ」。なんと言ってもキッスの代表曲。現在でもツアーでは必ず演奏されている。
これは、致し方ない。サードアルバムと名盤『地獄の軍団』では当然の結果だろう。『地獄の接吻』には「カモン・ラブ・ミー」という名曲があるにはあるが、他は微妙なモノばかりなのだ。7:3は妥当だ。『地獄の軍団』では、「デトロイト・ロック・シティ」、「雷神」、ちょっとバラードの「グレート・エクスペクテーション」、「シャウト・イット・アウト・ラウド」、ピーター・クリスの歌うバラード「ベス」、もう、すべてがいいのである。このアルバムではボブ・エズリンをプロデューサーに迎え、キッスのサウンドを軽いロック調の音から、ハードロックと呼べるサウンドに大きく進化させた。もう、エアロスミスでいえば『闇夜のヘヴィロック』で迎えたジャック・ダグラスみたいな存在なのだ。
『地獄のロック・ファイアー』と『ラヴ・ガン』 どっちが好き?
『地獄のロック・ファイアー』から「悪魔のドクター・ラヴ」。
『ラヴ・ガン』からタイトル曲のギターソロをどうぞ。
見事なまでの拮抗っぷりである。僕は『地獄のロック・ファイアー』のほうがいい曲が多いので好きだ。予約だけで100万枚を売った『ラブ・ガン』は、「アイ・ストール・ユア・ラブ」と「ラブ・ガン」しか聞くべき曲がない。しかしこの2曲は非常にキッスらしく、『地獄の軍団』のテイストに近く切ないハードロックに仕上がっている。『地獄のロック・ファイアー』はライブの演奏も非常に多く、名盤の後の1枚だけに曲の完成度は高い。「アイ・ウォント・ユー」、「ドクター・ラブ」、アコースティックが素晴らしい「ハード・ラック・ウーマン」、イントロのリフが最高の「ミスター・スピード」。やはり僕は『地獄のロック・ファイアー』が7:3くらいで勝つのがふさわしいと思う。
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さて今回も読者のコメントを紹介します。
PN:エース大好き「エース大好き」(宮城県49歳男性)
──そうですね! やはりキッスのかっこよさはエース・フューリーのギターに寄るところが大きいでしょう。でもエースの在籍期間、意外に短かったんだよね。
PN:なし「オリジナルメンバーで日本公演をしてほしいです」(鹿児島県39歳男性)
──心の底から僕も切望してます。でも、もう叶わないんだろうね……。友人がフジロックにオリジナルメンバーでの演奏を見ています。ガラガラだったとか。うらやまし過ぎる。
PN:なし「ジーン・シモンズが口から血を吐いたり、火を噴いたりにはビックリした」(東京都51歳男性)
──僕も初めて年上の従兄弟からキッスのその話を聞いたとき、ウソだと思いましたよ。そりゃ。
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ここからは、対決リクエストをご紹介。
PN:ハニャニャふわ「アイアンメイデンの対決」(福島県47歳男性)
──だーかーら~、メタルは解説も感想も書けないのよ。ハニャニャふわさん、責任とって書いてくれるの?
PN:なし「シカゴvsアース・ウィンド&ファイアー」(東京都52歳男性)
──おお、これはかなり現実路線ではないですか?
PN:MEME「インコとハムスター ペットを飼うならどっち?」(宮崎県44歳男性)
──また、斬新なリクエストだな、おい。コレ、採用。次回のアンケートに載せます。
調査時期: 2016年10月14日~10月16日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 30歳以上1,260名(男性877名 女性383名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート