"ご飯割り"が絶品! 新大阪駅近くで創作うどんの極み「ざる坦担」を味わう

大阪をはじめ関西エリアは、そば屋よりもうどん屋の方が圧倒的に多い。多くのうどん屋がしのぎを削る大阪でも、確固たる人気を誇るのが「情熱うどん 讃州」だ。今回は、出張の行き帰りにも立ち寄りやすい新大阪駅の近くにある「情熱うどん 讃州 新大阪店」にうかがった。オススメメニューの「ざる坦担」と「和風カレー肉つけ玉」の2種のうどんを紹介しよう。

細かなアレンジが効いた新大阪店の麺とだし

うどん屋のキモといえば、やはり麺とだし汁。「情熱うどん 讃州 豊崎本店」は、伝統的な讃岐うどんの製法を守った完全自家製麺と、天然素材のだし汁というスタイルが人気で、10年の歴史を持つ。

もちろんオープンして5年目となる新大阪店も同様で、足踏みで生地を鍛えて麺にコシを出しているほか、天然の削り節(鰹、うるめ、めじか、さばなど)と羅臼昆布を使用して旨みのあるだし汁を生み出している。

しかしながら「情熱うどん 讃州 新大阪店」店長の西嶋祐基さんによると、各店の店長が細かい部分で独自のアレンジを加えているそう。「情熱うどん 讃州」では、基本的なベース部分は全店同じだが、各支店ごとに微妙にアレンジを加えてもいいというルールになっているそうだ。

「新大阪店では、本店に比べて麺の食感がややモッチリしており、麺の太さも少し太めに仕上げています。この食感や太さで最高のおいしさを追求し、粉の種類や配合を調整しています」と西嶋さん。

創作うどんの先駆け「ざる担担」。

今回紹介する「ざる担担」(1,000円)は、「情熱うどん 讃州 豊崎本店」でも人気の創作うどんメニューのひとつ。ざるうどんを坦々麺のスープのようなつけ汁につけながら食べるという一品だ。つけ汁が味の決め手となっており、夜の営業でのみ販売している。

「『讃州』を最初に立ち上げた豊崎本店のオーナーによって誕生した、初の創作うどん『ざるチャーシュー』に続いて誕生したのが『ざる担担』なんです。ラーメンの担々麺のスープをモチーフにしているため、豆板醤などを使ったピリ辛の味わいがベースですが、甜麺醤や胡麻ペーストなど、甘みやコクを備えた調味料で味を整えています」。

早速味わってみると、汗がダラダラと流れるような強烈な辛さではなく、食べ進めるに従ってじんわりとした辛さが伝わってくるのだが、辛さ以上にうま味やコクが口の中に押し寄せてくる。具は角切りのチャーシューと青ネギ、白ネギというシンプルな構成で、スープの辛さと甘さが両立した複雑な旨みが主役となっている。

「喉ごしがいいツルリとした麺ですが、少し太めなのできちんとスープも絡んできますし、モッチリした食感なので食べ応えもあります。価格は税込で1,000円ですが、麺をプラス50円で1.5玉、プラス100円で2玉にボリュームアップできますから、大盛好きなサラリーマンのお客さまも満足してくださいます」。

そして、極めつけが食後の「ご飯割り」だ。「ざる担担」では、うどんを食べ終わったあとに「スープ割り」か「ご飯割り」のシメを選べる。「ご飯割り」を選ぶと、残ったつけダレにご飯を投入して味わうことができるのだ。レンゲですくい上げるとスープを十二分に吸い込んだご飯が出現し、これが筆舌に尽くしがたいおいしさ! この「ご飯割り」のために「ざる担担」を頼んでも十分に価値がある、と筆者は思う。

新大阪店オリジナル「和風カレー肉つけ玉」が絶品!

もちろん、「ざる坦々」の他にも必食に値するメニューが目白押しだ。中でも新大阪店オリジナルの「和風カレー肉つけ玉」(950円)は、昼の営業でも夜の営業でも味わえる人気メニューのひとつ。このメニュー、ひと言で言うと「カレーうどんをすき焼きのように卵に浸して食べる」というのもの。

実は、新大阪店には2種類のカレーがある。ひとつは「情熱うどん 讃州」オリジナルのカレー。そしてもうひとつが、讃州オリジナルよりも甘辛くスパイシーな新大阪店オリジナルの和風カレーだ。この「和風カレー肉つけ玉」では、新大阪店オリジナルの和風カレーを使用している。

「新大阪店オリジナルの和風カレーを使ったカレーうどんを卵ベースのつけダレに浸すことで、辛さやスパイス感がまろやかになり、カレーの中に眠るコクや旨みをさらに引き出してくれます。しかもカレーうどんには甘めに煮込んだ柔らかい牛すじが入っているのですが、それに加えてつけダレの中にも甘めに煮込んだ和牛肉がたっぷり入っています。お肉のボリュームもたっぷりなので、きっと満足していただけます」と西嶋さん。

カレーで新たな展開を志向してみたい！

「情熱うどん 讃州 新大阪店」は5年目を迎えた。西嶋さんに今後の展開について尋ねた。

「新大阪店をさらに盛り上げていくのはもちろんですが、新しい展開も始めてみたいです。いつか、新大阪店オリジナルの和風カレーを使ったカレーライス専門店を出店したいですね。おかげさまでカレーEXPOなどのイベントでも大変好評なので、実現に向けて動いていきたいです」。

おいしいうどんに創作テイストが加わり、食べ飽きることなく何度でも通いたくなる「情熱うどん 讃州 新大阪店」。ぜひ一度訪問し、情熱に満たされた一杯を味わってほしい。

●information
情熱うどん 讃州 新大阪店
大阪市淀川区宮原4-4-63 新大阪千代田ビル別館1F
アクセス: 地下鉄御堂筋線、JR「新大阪」駅から徒歩5分
営業時間: 11時～14時30分、17時30分～21時
定休日: 日曜日(祝日は不定休)

※価格は全て税込。記事中の情報は2016年10月取材時のもの

筆者プロフィール: 中 直照(なか なおてる)

大阪出身のコピーライター。出版社や中堅ゼネコンなどを経てフリーライターとして独立。その後、2011年にショートカプチーノ設立。コピーライターとして経営者インタビューや企業広報誌、店舗取材など、幅広く執筆。ほかにもホームページ用コンテンツの企画や制作などにも携わっている。