学生時代に奨学金を借りていた人も少なくないだろう。もし結婚後も奨学金を返済しなければならない場合、夫婦どちらが責任を負うべきなのだろうか。借りた本人? それとも夫婦なのだから協力しあうべき?
今回は、マイナビニュース会員のうち既婚の男女302名に「結婚相手が奨学金を借りていた場合、誰が返すべきだと思いますか?」と質問してみた。

Q.結婚相手が奨学金を借りていた場合、その奨学金は誰が返すべきだと思いますか?

借りていた本人が自力で返すべき……60.6%
夫婦共通の財布から返すべき……39.4%

Q.結婚相手が奨学金を借りていた場合、その奨学金は誰が返すべきだと思いますか?

Q.そう思う理由を教えてください

借りていた本人が自力で返すべき

■それが当然のこと
・「やはり、お借りしたものは大人なら自分で返すべきと思いますね」(41歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「借りた人間が返す、基本です」(55歳男性/サービス/販売・サービス関連)
・「借りた本人が返すのが筋でしょう」(56歳男性/教育/その他・専業主婦等)
・「自分で借りたものは自力で返すのが当たり前、結婚以前、相手がした借金をなぜ一緒に返さなくてはならないと考えるのか理解できない」(44歳男性/その他電気・電子関連/IT関連技術職)

■結婚前の借金はそれぞれの物
・「夫婦になる前の借金や貯金はそれぞれの物だと思う」(54歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「結婚前の借金の責任まで結婚相手に負わせるのはちょっと違うように思うので」(40歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「お互いの結婚する前にあった貯蓄や負債は結婚後もそれぞれの持ち物」(49歳男性/総合電機/事務・企画・経営関連)
・「夫婦とはいえ、結婚する前の負債は借りた本人、もしくはその両親が支払って当然です」(56歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■自分のために使ったお金だから
・「自分自身のために借りたのだから」(45歳男性/建設・土木/営業関連)
・「自分自身の投資と考えるべき」(65歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「自分の将来のために使ったお金だから」(35歳男性/通信関連/営業関連)
・「自分が大学へ通うために借りたお金だから自分の力で返すべき」(32歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■結婚前に清算すべき
・「奨学金とはいえ借金なので、完済してから結婚した方がいいと思う」(36歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「結婚する時点でできれば精算すべきと思うので」(47歳男性/輸送用機器/事務・企画・経営関連)
・「借金はなしの前提で結婚するだろうから」(56歳男性/その他電気・電子関連/IT関連技術職)

■その他
・「親でもないのに、配偶者が借金を返すのはおかしいと思うので」(32歳女性/食品/事務・企画・経営関連)
・「しっかりと勉強していたなら共同で返すが、遊んでいたなら本人が返すべき」(47歳女性/その他金融/事務・企画・経営関連)
・「男性の場合は自分で払ってもいいと思う、しかし女性の場合は少しダンナさんに出してもらってもいいかも」(45歳女性/その他/その他・専業主婦等)

夫婦共通の財布から返すべき

■協力しあうべき
・「夫婦で協力すべき」(57歳男性/官公庁/事務・企画・経営関連)
・「結婚したのだから協力すべき」(40歳男性/設計/技能工・運輸・設備関連)
・「夫婦で協力したいから、また協力してほしいから」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「夫婦ともに協力して生活していくのだし、学業に必要なお金だったのだから」(36歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■結婚したら財布は1つ
・「結婚したら共有財産になるから、借金も同じではないかと思います」(41歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「生活を共にするので、お財布は1つにしてお金の管理をする方がいいから」(45歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「結婚して家族になったので、家計は1つにするのが自然だと思います」(45歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「家計も夫婦共通なので借金も夫婦で返すべき」(42歳男性/食品/その他技術職)

■夫婦は一心同体
・「夫婦になったら一心同体」(59歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「夫婦になるということはそういうことも含めて一心同体なのでは?」(42歳男性/コンピューター機器/IT関連技術職)
・「運命共同体だから」(37歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)

■結婚とはそういうものだから
・「そんなのもひっくるめて好きになり結婚したはずなので」(42歳男性/ゴム/技能工・運輸・設備関連)
・「結婚するということはそういうことだと思っている」(59歳男性/輸送用機器/技能工・運輸・設備関連)
・「その人の過去の人生を含めて結婚する、契約を結ぶ、という認識を持っているから」(49歳女性/教育/専門サービス関連)

■その他
・「愛してる相手なら問題ない」(44歳男性/繊維/技能工・運輸・設備関連)
・「奨学金によって、現在の世帯収入が得られているから」(41歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「相手の奨学金を払う分、別のところで折り合いを付ければ納得できる」(31歳男性/教育/専門サービス関連)

■総評

奨学金は「借りていた本人が自力で返すべき」という意見が6割を超えた。「自分で借りたものは自分で返すのが当たり前だ」という意見が多く、たとえ夫婦であっても配偶者の返済を負う義務はない、ということだった。また、「完済してから結婚した方がいいと思う」「きちんとけじめをつけるべきだ」といった意見も多く見受けられた。

それとは対照的に、「夫婦共通の財布から返すべき」と答えた人(39.4%)からは「夫婦となったからには2人で責任を取るのが当然」という意見が多数寄せられた。「夫婦は一心同体」ということで、借金も財産もすべてを共有し合うべき、という考えのようだ。「結婚したからにはすべてを受け入れるべきだ」という意見も寄せられていた。

お金に対する考え方はそれぞれの家庭によっても異なるが、奨学金の返済を黙ったたま結婚すると後々けんかやトラブルの火種になることも。こうした問題は結婚前にしっかりと話し合っておく必要がありそうだ。

調査時期: 2016年9月2日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女302名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません